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侯爵様の悪役令嬢(自称)  作者: 杉野みそら
第七章 ルシアの過去

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赤い髪との出会い〜素手でカエルを触る淑女〜

ルシアと共に川辺を散歩していた時、エルドはある事を思い出していた。

 * * *


 幼い頃、私は一人で馬を走らせ、この屋敷の近くまで来たことがあった。理由は覚えていない。ただ、風に当たりたかったのか、それとも大人たちの目から少し逃げたかったのか。


(あの頃の私は、社交界だの舞踏会だのしょっちゅう開いて、噂話に興を咲かせる大人の汚い部分を見るのに耐えきれなくて、暇を見つけてはよく馬を走らせていた)


 その時だった。

 川辺で、赤い髪の小さな少女が、真剣な顔で水面を覗き込んでいたのを見たのは。


 ……なんだ?真剣な目をして何をしているのだ。衣服からして貴族の娘のようだが。


「あっ……!」


 気付いた時には、少女の足が滑り、身体が前のめりになっていた。


「危ない!」


 馬から飛び降り、反射的に川へと駆け寄った。浅いとはいえ、石は滑りやすい。

 案の定少女は水に倒れ込み……ガボガボともがいていた。


 私は迷いなく腕を伸ばし、少女を引き上げた。


 しばらく咳こんでいた少女は、やがて顔をあげ私の方を見た。


 赤い髪が濡れて、キラキラと川に反射していた。

 それに大きな金色に近い琥珀色の瞳……


(綺麗な子だな……)


 幼いながらに、そう思ったのを覚えている。


「川は浅くても、油断すると危ないよ。次からは一人で入るなよ……」


 それから名前を聞かれたが、侯爵だと知られると後々面倒な噂になりかねないのでなんとか誤魔化した。


 少女はしばらく呆然としていたが、やがてハッとしたようにこう言った。


「ねぇ!今のカエルを見た??もんのすごく大きかったの!!」


 あの時の衝撃を、幼い頃の私はどう思ったのだろうか。汚い大人の世界しか見てこなかった私に、その少女の純粋で突飛な言動はさぞかし眩しく映っただろう。


エルド視点の過去でした。こう見るとこの時からエルドはルシアの事好きになってたりしますか?(聞くな)


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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