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カボチャが値上げ、怒りのシンデレラ (Pumpkin price hike. Cinderella gets angry.)  作者:
第七章

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Σ(゜д゜lll)  宝物庫への侵入者(その二)

 銀色ぎんいろかぶとの二人が瞬時に反応してくる。


 しかし、それではおそい。クーの空手からてチョップが、手前にいたてき首筋くびすじをとらえる。延髄えんずいへの、正確かつ強力な一撃いちげきだ。


 さらに、おくにいたてきへと、クーはりをはなつ。


 これはけられてしまったが、それも計算の内だ。


 相手の注意がクーに向いたのを見て、今度はキナコが動く。


 クーのりをかわしたてき突進とっしんした。


 カボチャかぶとを両手でつかむと、突進とっしんしてきたいきおいそのままに、相手の後頭部こうとうぶかべたたきつけた。『突進とっしんとつ・ごまクラッシュ』!


 だが、かべたたきつけた直後に、相手の反撃パンチがくる。キナコは後方こうほうにジャンプして、その反撃パンチ回避かいひした。


 そこにクーも合流する。


 今の一連いちれん攻撃こうげきで、てきの数をらすことはできなかった。この銀色ぎんいろかぶとたち、それなりに強い。


 でも、自分たちが負けることはないだろう。


 クーの空手からてチョップと、キナコの『突進とっしんとつ・ごまクラッシュ』。二人の攻撃こうげきが、いくらかいているようだ。相手の体はどちらも少しふらついている。


おくの手を使え」


 宝物ほうもつの方から、さっきの声がする。


 ただし、その雰囲気ふんいき一変いっぺんしていた。今や凶悪きょうあくさをかくそうともしていない。


 クーは警戒けいかいレベルをね上げる。


 目の前の二人は大したことがない。


 しかし、この声のぬしは確実に強い。一対一なら、おそらく負ける。


(でも、こっちにはキナコもいるし)


 これが決め手となって、「ここからげる」という選択肢せんたくしがかき消えた。


 銀色ぎんいろのカボチャかぶとをかぶった二人組が突然とつぜん、何かを取り出す。


(エナジードリンクのかん?)


 次の瞬間、そのかんについている企業きぎょうロゴが、クーの目にまる。


(あれは・・・・・・)


 ゾーンビルド先生は学校の教師になる前、「正義のヒーロー」をしていたらしい。その時のことを、クーのクラスでだけ、ほんの少しかたったことがある。


 ゾーンビルド先生が戦っていた組織そしきは、資金しきんげんの一つとして、ダミー会社を使って「違法いほうなエナジードリンク」を販売していた。人間を殺戮さつりくマシーンに変える『悪魔あくまの飲料』だ。


 はげしい戦いのすえ、ゾーンビルド先生によって組織そしき壊滅かいめつ。『悪魔あくまの飲料』はすべて、この世界から消えた。いや、消えたはずだった。


 クーの記憶きおくが正しければ、あのかんについている企業きぎょうロゴは、その組織そしきが使っていたダミー会社のものだ。ゾーンビルド先生がクーたちのクラスで、黒板こくばんに書いたロゴマークと同じ。


 そのダミー会社はすでに倒産とうさんしているはずだが、もしもあれが本当に『悪魔あくまの飲料』なら・・・・・・。


 カボチャかぶとの目の部分、そこからエナジードリンクを流してきの二人組。かなり豪快ごうかい独特どくとくな飲み方だ。


 クーは銀色ぎんいろかぶとたちから目をはなさない。


 どうやら、あの『悪魔あくまの飲料』は本物のようだ。相手の殺気さっきが数段強くなった。筋肉きんにく異様いようにふくれ上がっていく。


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