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カボチャが値上げ、怒りのシンデレラ (Pumpkin price hike. Cinderella gets angry.)  作者:
第五章

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Σ(゜д゜lll)  私と同じ

 クーとキナコがおしろへの侵入しんにゅうに成功しているころ、ホテルのスイートルームでシャワーをませたシンデレラは、舞踏会ぶとうかいへ行く準備じゅんびをしていた。


 なお、リチャード王子は現在シャワー中である。のぞいてはいけない。


 シンデレラがソファーでファッションカタログをめくっていると、テテルが聞いてきた。


「シンデレラ、くつのサイズは?」


「え?」


 こんなやり取り、前にもあったような・・・・・・。


 何も答えずに、ただほほみだけをかべていると、テテルがふたたび聞いてくる。


「いいから、くつのサイズは?」


「えーと、サクランボみたいな感じかな♪」


「・・・・・・」


 テテルが無言でつま楊枝ようじかまえたので、シンデレラはあわてて、自分のくつのサイズを小声で教えた。


 すると、テテルの表情がやわらぐ。


「私と同じか。ちょうどかった」


 そう言うとテテルは、シンデレラがはいているスリッパに魔法をかける。


「わおっ♪」


 シンデレラはおどろいた。スリッパが真っ黒なスニーカーに変わったのだ。


 これでおしろに行け、というのではなく、


「どんな感じ? ぶかぶか? きつきつ?」


「えーとねー」


 シンデレラはスイートルームの中を少し歩いてみる。


 そのあと、まるで「つま先」の上に見えないサッカーボールがあるかのようにしてから、リフティングの動作まねごとをしてみた。


「そうだね、特に問題ないみたい」


 シンデレラが感想を言うと、テテルはホッとしたようだった。


 さっき彼女テテルとリプリスが話しているのを聞いた。なんでも、「魔法を使って、服やくつを変化させる」のは、かなり大変らしい。


 熟練ベテランの魔女ならともかく、テテルもリプリスも見習い魔女だ。二人とも『見習い』と書かれた丸いバッジをつけている。


 テテルたちの学校では基本的に、「自分のサイズ」で練習れんしゅうするそうだ。で、そのサイズだけが得意とくいになりやすい。服の方は完全にぴったりじゃなくても、誤魔化ごまか手段テクニックが色々とあるが、くつの方はそうもいかないのだとか。


 なので、得意とくい不得意ふとくい影響えいきょうはかなり大きい。シンデレラとテテルの「くつのサイズが同じ」なのは、非常に幸運だと言える。


 一方で、リプリスとマルリアさんは、くつのサイズがちがっていた。


 そのため、かなり苦戦しているリプリス。そんな彼女をづかって、さっきからマルリアさんは言葉ことばすくなだ。でも、どう見ても、ぶかぶか。もしくは、きつきつ。


 リプリスたちの様子ようすを見ていて、シンデレラは思った。


(リプリスは偽造ぎぞうの魔法が得意とくいなようだから、こういうのも得意とくいそうなのに・・・・・・)


 見かねたテテルがわりにやってみるものの、それでもうまくいかなかった。くつのサイズを調整ちょうせいするのは、やはりむずかしいらしい。


「この魔法は、クーが得意とくいなんだけど」


 ため息をつくテテル。


 しかし、残念ざんねんながら、この場にクーはいない。おしろ彼女クーと合流したあと、サイズを調整ちょうせいしてもらうしかないだろう。マルリアさんにはそれまで、自前のかわぐつをはいてもらうことになった。


 さて、くつのサイズのことはひとまず置いといて、ここからが本番だ。


 舞踏会ぶとうかいへ行くにあたって、どんなドレス、どんなくつにするのか。


 テテルたちの学校で支給しきゅうされている「教材きょうざいのファッションカタログ」、それを引き続きシンデレラはめくっていく。このカタログ、ドレスやくつがたくさんっているのだ。


「魔女の学校って、こんな教材きょうざいもあるんだね」


「このドレスのカタログは、私たちのだいかららしい。二か月前にいきなり、これが追加ついかくばられた」


 なぜか一人に二冊にさつずつ。


 そういうわけで今、シンデレラたち四人の手には、それぞれ一冊いっさつずつがあった。


 なお、追加ついかくばられた方ではなく、毎年使っている方のカタログには、「警官の服装ふくそう」や「ゴリラのぐるみ」がっているという。さらには、「○○○で見かける服装ふくそう」や「△△△にいそうな服装ふくそう」なんかも。


随分ずいぶんと楽しそうな学校だ)


 シンデレラは感心すると同時に、


(やはり買いたいな、その学校♪)


 そんな野望を内にめながら、何食わぬ顔でカタログをめくっていく。


(ど・れ・に・し・よ・う・か・な♪)


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