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カボチャが値上げ、怒りのシンデレラ (Pumpkin price hike. Cinderella gets angry.)  作者:
第五章

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Σ(゜д゜lll)  今、戦闘中か?

 ただし、ここでウルフェニックスは攻撃こうげきの方向を変えた。


 真正面にではなく、真上に向かってはなったのだ。光が空に直進していく。


 この行動には、理由があった。


 あのまま真正面にっていれば、その直線上やその周辺しゅうへんにも被害ひがいが出ていた。いくらか手加減てかげんはしているものの、それでも被害ひがいがゼロとはいかない。


 また、ウルフェニックスは次のように判断はんだんした。


 この金色きんいろかぶとはおそらく、退ぎわをわきまえている。保身ほしんけた悪党あくとうちがいない。


 ならば、この状況じょうきょうでどう動くか。


 十中じっちゅう八九はっくげると思う。


 なので、最初の『こう収束しゅうそく』は警告だ。その意味を考えて行動しろ。


 それができない愚者バカなら、ここでれ。次は最速でつぶす。手加減てかげん期待きたいしないでもらいたい。


 閃光せんこう最中さなか、ウルフェニックスは目にした。


 金色きんいろかぶとが仲間二人をりょうわきかかえて、脱兎だっとのごとく走り去るのを。こっちに背を向けて一直線に逃走とうそうしている。


 わるくない選択せんたくだ。こちらとしても非常に助かる。追撃ついげきはしない。


 今日は体力と気力をあまり消耗しょうもうしたくないのだ。追いはらえば十分だろう。


 だが、もしもまた、おしろに向かう馬車をおそうようなら、今度は容赦ようしゃしない。


 が、そういう面倒めんどう勘弁かんべんしてもらいたい。特に今夜は・・・・・・。


 閃光せんこうがやむ。


 周囲しゅういおおさわぎになっていた。


 馬車が渋滞じゅうたいしているあたりにいる者たちが、目をさえて悲鳴ひめいを上げている。目を閉じていた者も、目を閉じていなかった者も、全員だ。


 木にるされている者たちや、地面にたおれている者たちも同様どうようだった。悲鳴ひめい大合唱だいがっしょう


 こうなることを、ある程度ていどは予想していたものの、ウルフェニックスは反省はんせいする。


(すまない。もっと手加減てかげんをすべきだったようだ)


 しかし、中途ちゅうと半端はんぱ威力いりょくでは、あの金色きんいろかぶと即座そくざ撤退てったいしたかどうか。


 あの状況じょうきょうではやむを得なかった、そうり切ることにする。本当にすまない。ごめんうるふ。


 地上の閃光せんこうはやんだが、上空にはまだ『こう収束しゅうそく』の光跡こうせきが、はっきりとのこっている。あの感じだと、あと数分は消えないだろう。おかげで、この周囲しゅういはそれなりに明るい。


 とりあえず、事後処理に取りかかろうとしたところで、


 ――今、戦闘せんとう中か?


 頭の中で声がする。自分にだけ聞こえる声だ。高等魔法の一つ、『思念通話テレパシー』。


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