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カボチャが値上げ、怒りのシンデレラ (Pumpkin price hike. Cinderella gets angry.)  作者:
第三章

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Σ(゜д゜lll)  この学校の『伝説』に(その七)

 この時、黒い森の中を逃走とうそうしていたリプリスは、テテル以上の悪寒おかんおそわれていた。


 これは自分の担任たんにん仕業しわざだ。やばいと感じて、げるのはあきらめる。


 ところが、足を止めても悪寒おかんが消えない。


 数秒後、真上からいくつもの水滴すいてきが落ちてきた。


 リプリスは思わず、空をを見上げる。


 途端とたんに、水滴すいてきの数が激増げきぞうした。


 血の雨だ。なのに、星空が見えている。血のにおいも感じない。こうして雨がっているのに、黒いローブはれていなかった。


(これは幻術げんじゅつ?)


 全身のさむさがきびしくなってくる。体の外側だけでなく、体の内側もだ。体内のほねがどんどん氷に変わっていく、そんなイメージが頭の中から消えない。


(ちょっとって! 本当に足がこおってきている!?)


 リプリスはあわてて炎の魔法を使おうとした。


 しかし、氷の進行しんこうが速すぎる。すでにこしのあたりまで到達とうたつしていた。炎の魔法が間に合わない。


 となると、最後の選択肢せんたくしは、


「せんせい、ごめんな・・・・・・」


 反省はんせいしています、そんなアピールをしようとしたが、時すでにおそし。


 黒い森の中で氷のぞうが完成した。


 木々の間から、ピンクのダッフルコートを着た男があらわれる。ヴァンプラッシュ先生とはタイプがちがうが、こちらも美形だ。


ぼくは教育熱心な方じゃありませんが、わるいことをした生徒せいとには、お仕置しおきが必要ですよね?」


 動くことのできないリプリス。その顔に、男は自分の左手を近づけていく。


 そして、リプリスの顔を一気につらぬいた!


 が、氷のぞうあなはあいていない。


 リプリスの後頭部こうとうぶけた左手、そのゆびを男はげたりばしたりしながら、


「この状態でしばらく頭をやすのも、わるくないと思いませんか? ぼく授業じゅぎょうでも、よく言ってるでしょ。いかなる時も冷静れいせい判断はんだん大事だいじ。でないと、死ぬこともありますよ」


 そこで、フッと笑うと、


ぼくみたいにね」


 この男は幽霊ゆうれいだ。ただし、幽霊ゆうれいといっても、『未来みらいゴースト』というなぞ種族しゅぞく


 幽霊ゆうれいなので、こうして物体をすりけることが可能なのだ。


 リプリスをこおらせたのもそうだが、彼女の安全にはきちんと配慮はいりょしている。これでも教師だ。とりあえず、この学校をまだ解雇クビにはなっていない。新しい魔法の実験台に生徒せいとを使うなと、ウルフきょうからよく注意されてはいるが・・・・・・。


「さて、これでつかまえたのは三人ですか。もう一人は今も逃走とうそうしているみたいですね。ゾーンビルドくんは負傷けがしているようだし、ぼくは親切な方じゃありませんが、お手伝いに行った方がいと思いませんか?」


 未来みらいゴーストの【エクスアイズ】は、氷のぞうになったリプリスにかたりかける。


ためしてみたい魔法が、他にもあるんですよ」


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