Σ(゜д゜lll) このシチュエーションはやばい(前編)
シンデレラの真横に着地すると、その人影は兵士たちを連続で殴り飛ばしていく。
すごい力だ。殴られた兵士が、何メートルも吹っ飛んでいく。
兵士たちを攻撃しながら、謎の人物がシンデレラに告げてきた。
「私のうしろにいれば、安全です」
どうやら味方っぽいし、シンデレラは素直に従うことにする。
下手に動いて、「あ、間違えました」と殴られてはたまらない。そういうのは遠慮しておく。ほら、私の体重は「サクランボ」サイズなんで。
シンデレラは中腰で、謎の人物のうしろに移動した。
(それにしても・・・・・・)
助けてもらっていてなんだが、この人物、異様な姿をしている。
なんと、全身がカボチャなのだ。いくつものカボチャを「人型」に積み重ねた、そんな姿をしている。
なのに、ものすごく機敏に動いていた。しかも、めちゃくちゃ強い。シンデレラを守りながらだというのに、兵士たちを次々と殴り倒していく。
このシチュエーションはやばい。
(相手がカボチャじゃなかったら、本気で惚れていたかも)
まじでかっこいい。
しかし、残念。彼はカボチャなのだ。
さらに兵士たちの後方から、さっきから聞こえていた「重機のような音」が、こっちに近づいてくる。それに伴い、地面を伝わってくる震動も大きくなっていく。
そして、シンデレラは目撃した。
何だ、あれは? まさか、カボチャのブルドーザー?
いくつものカボチャが、「ブルドーザー」の形に積み重なっている。
そんな乗り物がカボチャ畑の方からやって来たのだ。次々と兵士たちを蹴り飛ばしていく。
(あのブルドーザーって、ひょっとして・・・・・・)
魔法でカボチャを「馬車」にすると、テテルやクーが言っていた。だったら、あの「ブルドーザー」はその変則パターン?
いつの間にかテテルが、シンデレラの隣に立っていた。
「あれ、スティンクルの魔法だと思う」
ということは、さっき檻の中にいた魔女が、この近くにいる?
シンデレラは探してみる。あのブルドーザーには乗っていないようだ。
次に空を見上げてみる。カボチャの人型は星空から降ってきたのだ。
それで見つける。蛍光グリーンの物体が回転しながら、星空を飛んでいた。
小型のUFOではない。あれは「折りたたみ式のブーメラン」だ。フォーテシアが護身用に持っているやつ。
ということは、この近くに彼女がいるのは間違いない。
で、それをこちらに伝えようと、あのブーメランを飛ばしている?
そこでシンデレラは、ある可能性に気づいた。




