表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

75/167

第73話 立場の違い

 生徒会の人たちは、純潔一族の標的にされていた女子生徒の方へと歩み寄る。


「君はもうクラスに戻って」


 見るからに生徒会長そうな男子生徒からそう言われ、静かに頷いた女子生徒は、いそいそと立ち上がり、私たちに一瞥しながらその場を去った。残ったのは、私たち3人と、純潔一族の男に従属する男子生徒、そして生徒会の3勢力。ほんの少しの間、静寂があったが、その静寂は生徒会の声で終わりを迎える。


「どうか、この場はこれで納めて頂けないでしょうか。流石にこの敷地内では極力生徒間の関係は平等にするようにと……」

「貴様、ノルリリウス一族だな。純潔騎士団の部隊長をしているだろ」

「……ええ、父と母がそうです」

「ノルリリウスの人たちには世話になってるし、その功績に免じて、貴様が言うように、この場は納めてやろう」


 純潔一族はいかにも上から目線な言葉を生徒会へと向ける。純潔一族は生徒会の方へと歩き、最後に捨て台詞を吐いた。


「次に邪魔したら、貴様の一族はこの国で生活出来なくしてやる」


 その言葉を終えた純潔一族は、そのまま教室の方へと歩いて行った。従属の男子生徒たちもべったりと後ろにくっついていく。


 生徒会の人たちは少し険しい表情をしていたが、すぐに切り替え、次に私たちに話しかけて来た。


「さて、君たちは、一度生徒会室に来てもらおうかな」


 先ほどまでの厳しい表情から一転、柔らかい口調と笑顔が私たちに向けられたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ