第69話 顔合わせ
「あれ、イヴリン? どったの?」
私は部室にイヴリンを連れてくると、一番最初に反応したのはメーヴィスだった。
「メーヴィス、イヴリンと知り合いだったの? 同じ小学校だったとか」
「ううん、内の、……家族がイヴリンの家族と仲良くて、よく会ってたんだわ! 小学部は違う学校だったし」
「それに、イヴリンさんはわたしたちと同じクラスですしね。それで、どうしたんです? クラスメイトに興味を持たないアルマリアがクラスメイトを連れてくるなんて」
「ああ、うん。じつはさ、イヴリンを部員に迎えようと思って。空を見るの好きみたいでね。イヴリンも希望してるんだけど、どうかな」
「良いじゃん! 流石マリア! 私は大賛成だよ! みんなも良いよね!」
「あたしとオズは問題なし!」
「俺も別に問題ない」
「ありがとう。それじゃ、イヴリン。これから天文学部の部員としてよろしくね」
イヴリンは静かに頷く。これでこの部活の人数問題は解決しただろう。私は少し安心して表情を緩める。エルヴィラの次の言葉を聞くまでは。
「それじゃ、後は期末試験で赤点補習コースを回避すれば、最高の夏を満喫できるね!」
私の心臓は確実に跳ねた。