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第46話 想いを託して

祈りの言葉を捧げた大魔法は無事に発動し、大魔法の魔方陣から放たれるのは風属性で作られたグリフォン。激しい風をまき散らしながら、グリフォンはアーネストへと飛来する。彼も防御のために地属性の壁を幾重にも作り出していたが、グリフォンの突撃によって砂に変えられ、そして彼に命中した。巻き上がる風は彼を吹き飛ばし、そして最後は大きな竜巻を発生させ、グリフォンは竜巻の中、天井へと駆け舞っっていった。吹き荒れる風が、この大広間の窓を全て割り、そこから自然の風が入ってくる。

 私は入ってくる風を体に感じながらも自身に風魔法を纏わせ、その竜巻の中に入り、上空へと飛んでそのまま滞空する。下には体勢をすぐに整えた彼がいて、私の方を睨んでいた。彼は私がこれから何を仕掛けてくるのか、すでに想定が出来ていたようで、大魔法を準備していた。その想定は、完全に正解している。私たちはそれぞれの決め技にする大魔法の祈りを言葉にした。


「『栄光なる指標、勇気と共に、進むべき道を切り開け。ブレイブストリート・グングニル!』」

「『屈強なる刃、迫りくる脅威を想いの強さで打ち砕け。タフマインド・グランテピエ!』」


 私は窓から入ってくる風を自身の周りに集め、大魔法を発動する。魔方陣が発動し、その自然の風は私の右手へと収束していき、魔力と交わる。そして、魔力により視覚化された風は、伝説に語られるグングニルに形を変えた。

 彼が発動した大魔法は、頑強な岩となった槍を出現させる。それは見る人を挫けさせるほどに屈強な槍だと思わせるほどの威圧感があり、砕けない心を表しているようだ。

 私たちはお互いを見る。言葉はなく、お互いの想いは大魔法に託された。私は自身に纏った風魔法を使って彼に向って急降下する。彼は腰を落とし、迎撃の構えをする。そして、お互いの大魔法が激しく衝突したのだった。



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