表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

112/167

第110話 熱き青空の始まり

 空は快晴。強い陽の光が窓から差し込み、教室の気温は上昇を続ける。私はイヴリンと傍にいる声の小さな薄いピンクの髪の少女と窓際で話をしていた。


「なるほどね。それで退院してから今日が初登校だったんだ」

「そ、そうなんだよ。私は病気友達だから、こうやって一緒に過ごそうと思って。ミオは弱気で消極的だからね」

「そうだね。イヴの言う通り、私は人と絡むのが苦手なんだよね。でも話せないわけじゃないよ。アルマリアのことはイヴから色々と聞いてたし、こうやって会えたのは嬉しいんだ」

「イヴ、一体どんな話をしたの? 恥ずかしいよ」

「ご、ごめん。ただ、私たちの馴れ初めを……」

「馴れ初めって言葉で表現しないでよね。確かに出会った場所が完全に夜の繁華街だったけどさ」

「運命的な出会いをしたって言ってたよ。羨ましいな。私も病気が無ければ、夜も出歩けるのに」

「確か、長く歩くと息が辛くなるんだっけ?」

「そうだね。でもそれは症状の一つってだけ。メインはもっと別にあるんだ。……それはまた今度話そ。ほら、そろそろ始まるみたいだし」


 彼女が指し示した方向を見ると、教卓には体育祭実行委員の女子が登壇し、クラスメイトを制していた。その矛先は当然、私たちにも向けられる。


「アルマリアさん、イヴリンさん、えっと、ミオソティス・フランネルさん、体育祭について話すから、自分の席について!」


 彼女の通る声が私たちの耳を貫いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ