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15才の異世界攻略  作者: 夏ノ緒羽李
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プロローグ

つまらない。


正直、これが俺の人生に対する感想だ。高校一年生にして何を悟ったようなことを言っているんだと反感を買いそうだが、ぶっちゃけ本当につまらない。


一言でいうと、俺の能力のキャパシティに対して社会全体のレベルが低すぎるのだ。


小学5年生にして大学の内容がほぼ理解できた俺にとって学力は当然ながら天才児と呼ばれるほどあるわけで。それ以外にもなんとなく人の考えてることや望んでいることがわかったり、体力・センスともに全国大会で歴代最高記録を大幅に更新するほどの力があったりと、俗に言う人生イージーモードなのだ。そういえばこの前初めて剣道というものをやったが、それも1,2時間で先生を倒せるほどにはなった。


努力ができない。


そう聞くとただの怠け者だと思うかもしれないが、俺の場合はなんでもすぐにできてしまう、という意味で努力という努力をしたことがないのだ。恋愛事情においてもそうだ。母親がアメリカ人ということもあり、俺は金髪・青目・高身長とイケメン三大要素的なものを兼ね備えている。クラスメイトからチャラいと言われたこともあるが、そんなもの雨の日に捨て犬の前で傘を差し、優しい顔をすればイチコロである。


友達もたくさんいるし、彼女もいる(今の子が6人目くらい)。先生からの信頼もあり、もちろんモテる。性格も明るくフレンドリーで、優しいし面白いし頼りになる。こんな理想的な人間は世界中探しまわっても簡単には見つからない。


と、ここまで散々ナルシスト並みに自分のことを語った俺だが、正直なところ君たちがうらやましい。


できないところから努力をし、自分と戦い、やがて周りに認められる。そんな少年漫画のような人生を歩んでみたい。汗水を垂らし、地べたを這いつくばってでも前に進む、そんな経験をしてみたい。俺には、生まれた瞬間から「何かを成し遂げる楽しさ」を神様に奪われたのだ。未知を追求し、己を磨き上げることを美とする人間にとって、これは致命的なダメージである。


もう、生まれ変わるか異世界に転生するかしかこの悩みを解決する術はないのではないか。こればっかりは努力してもどうにもならない。はじめから無理だとわかっている道を努力するほど俺もバカではないからね。


「目が覚めたら生まれ変わってますよーに。」


ベランダから、空にきらりと光る流れ星を見つめながら呟く。正直神頼みはあまり好きではないが、そもそも俺から夢を奪ったやつが悪いのだ。願いの一つぐらい叶えてくれたっていいんですよ?神様。まぁ、いるわけないよな。所詮人が作り出した幻、どうしようもないときに縋る最終手段。さて、もう今日は早く課題を終わらせて寝てしまおう。


一つ、深いため息をついてから俺は部屋に戻った。

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