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56.迷ったら誰かに相談する。

「お疲れ、レオナルド」

「事務所でみんな休んでるから来て」


繁忙期が過ぎたから余裕がある。

ひと段落つく度にみんなでお茶を飲んだり

昼飯を一緒に囲んだりして、ちょっと楽しい。


今日はこんな話題で盛り上がった。


「ヴィノちゃんのことなんだけどさぁ〜」


もはや店のマスコット化している“ヴィノナライガー”

ケニーの最近の悩みはこのライガーを育てるか否か。


「見た目はこのままが可愛くていいんだけどさぁ〜」

「本格的に配達するとなるとね....」


ヴィノはほんわかしていてカワイイ系。

キャラ的には勇ましいライガーのそれではない。


ヴゥゥ...わんわん...わんっ!


しかしライガーに乗ってお届けする

“ライガー特急便”サービスが思いのほか好評だが

この大型犬サイズでは配達するにも限度があるのだ。


「みんな的にはどうなの?」

「今のヴィノちゃんと強そうなヴィノちゃん」


多数決はおよそ半々と微妙な結果。

やはり女の子達は可愛い方が良いらしい。


「いいじゃねえか!大きいライガーもカッコいいぜ?」

「まあね。でもログも人気だしさぁ...」


大人気のライガーサービス公式ログ

“今日のヴィノちゃん”コーナーはアクセスが多い。

強そうなライガーに変わった時の反応は未知数だ。


「俺もロングリフォンどうしようかなって」

「すごく懐いてなくて噛むんですよ...」

「それは大丈夫。きっとそのうち諦めて従うから」


大きくなったアイツが手に負えなくなったら...

そう考えると恐ろしくてレベル1でいいかと思ったが

皆にそれじゃ勿体ないと言われた。

確かにそうだけど...怖い。


「とりあえず少しだけ大きくするのはどうですか」

いつも冷静な事務のアンナさん。確かにその通りだ。

俺とケニーは少しづつ様子を見て成長させる事にした。


さっそくケニーは賢者の小石を取り出して

ライガーの口の中にポイっと放る。


ガリガリッ.....シャァーン!

光が消えたがヴィノの見た目に変化はなかった。


「うん、ちょっとはスタミナが上がったかもねっ!」

彼女はヴィノの頭をポンポンと軽くたたくと

テーブルの上にあったクッキーを一枚あげた。


.....わんわん!(モグモグ)


最近ふっくらとした気がするのは

ケニーやみんながヴィノにオヤツをあげるからだ。

違う意味で確実に成長していると思う。



帰宅後。

俺は水曜限定!アイテムガチャを回す。

今月は強化素材が落ちる確率がアップしている。

この前の石も残っているし。


“Grand Challenge System Assign”


シュゥン...シュワン...シュワン...ピシャァ!

“成長のタネ”


賢者の小石よりもさらに弱い効力だけど

麻袋に100gくらい入っているからお得かもしれない。

ちょうど鳥のエサっぽい。


「解除っ(リリース)!」カチャン...ザザァー


鳥かごのロックを外してタネをエサ箱に入れると

翌朝には全部平らげていた。


「ピピッ!オ...オハヨウ...ゴ.....」

「おはよう。成長のタネは美味しかった?」


.....カプッ!

「うぐぁぁぁぁぁっぁ!!」


グリフォンの噛む力が前回より上がった。

カラダも少し大きくなった。

羽ばたく力もより力強くなった。


.....しかし飼い主(マスター)の精神力は下がる一方であった。

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