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10.大皿に盛られた肉。

一通りの作業が終わり

今日もケニーからコインを貰う。

すっかりウェザーの事を放ったらかしにしてたが

昼食も何か食べさせたようだし

大丈夫そうだった。


「はい、今日はありがとうっ」

ケニーはコインの袋をもう一つ取り出すと

ウェザーの手のひらの上に乗せた。


「良いんですか?俺預けてただけで...」

「ちゃんと働いてたわよ?ねぇ?」

二人は相づちを合わせるように見合う。

なんだか上手くやっていたようだ。


「それと今晩ウェザーちゃんの歓迎会するから」

「レオナルドも来る?」


来るも何も俺の精霊なのだが。

何かにつけて呑みたいだけだろう。

そのまま近くの酒場に連れて行かれた。


「とりあえずグラスビアと...君達はジュースね」


ウェザーがお酒も大丈夫だとアピールするが

見た目の倫理規定でNGだからという

お姉さんのよくわからない基準で却下された。


「食べ物はお肉でいいかな?」


ケニーがメニューを眺めながら言うと

ウェザーは手をパチパチして喜んだ。


ドラゴンベビーの骨付きとサラダ

飲み物が来たので乾杯する。


大皿に盛られた肉に

目を輝かせるウェザー。

「制服汚れないように前掛けしなよ」

ガッつきそうな彼女を俺はたしなめた。


数時間経って大分出来上がったケニーが

お姉さんの奢りだからと勘定を持ってくれたが

正直俺は今度の給料から天引きされないか

とても不安に思った。

あの後何皿も高い肉を平らげたのだから...


ケニーに見送られて家路についた。

夜遅くでもこの時期はまだ明るくて暖かい。


俺が歯を磨いて部屋に戻ると

彼女はもうソファーにもたれて眠っている。

相当疲れていたのだろう。

そのまま薄いひざ掛けをを被せておいた。


日付が変わって今日。

ウェザーはいそいそと身支度を整えている。

「おはよう。今日の仕事はお休みにしたよ」

それを聞いて少し残念そうな顔をした。


「後でアイテム屋に行くけど一緒に行く?」

彼女が興味深そうに目を見開く。


着替えを済ませたら

早々に街へ繰り出すことにした。


朝食がまだだから適当に買い食いする。

ウェザーにはゴブリンソーセージを買ってあげた。

ゴブリンの斧の形に見立てたボンゴリの肉で

お祭りなどでも大人気だ。


パタパタ鳥もボンゴリも普通の肉である。

昨日食べたドラゴンベビーとかはモンスター肉。

二年前に弱い魔獣は亜空間に飛ばされたため

冒険者だけが狩ってくるその肉は以前より割高だ。


それらを食べ終わる頃には店に辿り着いた。

俺は左腰につけた“ポッケ”に手を当てる。

最近のハズレを全部これに仕舞って持ってきたのだ。

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