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現状確認とこれからについて…



 「それで…武官としての合否はどうなるんだ?」


 「そんなもの霞を負かした時点で合格よ。そもそも霞と戦わせてアンタの実力を計るつもりが良い意味で裏切られた訳だけどね…。」


 「そうか…。文官の試験は無しの方向で頼む。余計な事で目立つと碌でもない事にしかならないから…」


 迅重の言葉に賈駆が頷く。


 「分かったわ。確かに十字侍達やあの女に迅重の事が露見するのは不味いわね。」


 「別にバレテも良いが出る杭は打たれると言うからな…。余計な事をして目立つようなことはしない。」


 「そう…。取り敢えず今日は貴方の仮部屋だけど充てるわ。場所は後で侍女に案内させるわ。」


 「了解。所で…霞の他に武将はいないのか?」


 「霞の他に主だった武将は呂布、華雄。軍師は陳宮とボクの五人だよ。」


 賈駆の言葉に迅重が難しい顔をする。


 「主要人員が僅か五名か…俺を入れても六人…|(後の董卓連合の事を考えると難しいな…。どこかで目ぼしい人物を見つけられれば良いのだが…。)」


 「迅重は取り敢えず今日は休みなさい。それと明日の軍議にはアンタも出席する事。今日この場にいない華雄達に迅重を紹介するからね…。」


 「分かった。」


 「ほな、ウチは部隊の調練の続きをしてくるわ~」


 「お願いするわ。最近頭に黄色い布を巻いた賊が近辺に現れているみたいだからそれも調べられるかしら?」


 賈駆の言葉に霞がため息を漏らし…


 「賈駆っちは人使いが荒いなぁ」


 「文句言わないで頼むわよ?華雄や恋には調査みたいな事は任せられないどころか不可能だから…」


 「みなまで言わんたってわかっとるって。ほな、行くで~」


 そう言って片手をひらひらと後ろ手に振りながら霞は玉座から出て行った。


 「詠ちゃん…。」


 董卓が不安そうに詠…賈駆を見詰める。


 「大丈夫だよ、月。どんな事があろうともボクが月を護るから…。」


 そう言って賈駆は月…董卓の手を握る。


 (たとえどれほど汚らしい事だったとしてもそれで月が護れるのならボクは悪魔にだって魂を売ってやる!)


 月の手を握りながら詠は内心でこの洛陽に巣食う害虫達をどのようにして排除するのか思案していた。どれだけ忌避されようとも畏怖されようとも少女はただ一人の親友の為になら悪魔にすら魂を売る覚悟をその心に決めていた…。


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