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ネズミの姫と七星の騎士  作者: もり
第二章
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七星の騎士


 むかしむかし、荒れた大地ばかりが広がるこの世界では、わずかな実りを巡って起きる争いが絶えませんでした。

 人間達は数少ない森までも次々と蹂躙していき、力ない動物達は逃げまどうことしかできません。


 それを天から見ていた心優しい女神様は動物達のために、他の神々が止めるのも聞かず、この地に舞い降りて恵みの種を蒔きました。

 すると、あっという間に木々が生い茂り、花が咲いて実を結び、豊かな森となりました。

 動物達は喜んで、女神様が与えてくれた奇跡の森で暮らし始めました。



 しかし、人間達がそれを黙って見ている訳がありません。

 心卑しく欲深い者達が森を我が物にしようと押し寄せ、力で以て奪おうとしました。

 動物達は女神様の森を守ろうと果敢に立ち向かったのですが、やはり武器などの道具や火を扱うことのできる人間達には敵いませんでした。

 女神様は傷付いた動物達を癒すだけで精いっぱい。

 その様子を見ていた神々の怒りはついに限界へと達し、人間達に滅びの罰を与えようとしました。


 その時、清らかな心と屈強な体を持った七人の人間が、女神様と森と動物達を守ろうと立ち上がりました。

 やがて、争いに辟易していた善良な人間達も七人に賛同して協力し合い、女神様の森は悪い人間達から守り抜くことが出来ました。



 女神様はこの大地を支配する人間達もやはり全てが悪いわけではないと喜び、また争いが起こることのないようにと、七人をお供に世界中に恵みの種を蒔いて回りました。

 そして、初めの地に戻った女神様は尽くしてくれた七人に、神に仕える騎士の証である星を天からすくい取り、それぞれに与えました。

 また、善良な人間達を見守っていくことを望んだ動物達には変化の力を与え、天へと還っていきました。

 もし恵みの効力を失うようなことがあれば、再び種を蒔きに戻ると約束して。




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