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夜明け

作者: 姫山 朔

 夜明けが来る

 沈黙の夜を溶かすために


 日が昇る

 世界を照らすために


 目を開ける

 世界が美しいことを確かめるために



 桜は散った

 私を置いて

 花びらに記憶を乗せ

 その身が美しいことを知らしめながら


 風が舞った

 あなたを囲んで

 散りゆく記憶に彩られ

 その身が清らかであることを証明しながら


 時は進む

 世界と共に

 散りゆく桜も、吹き抜ける風も

 全てを愛おしく思えることを心に残しながら



 誰かに


 あなたに


 そして私自身に


 世界の美しさを知らしめるために


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