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白猿さんと子狸くんのお茶会

いかにもなこと

掲載日:2026/06/01

海岸の男女二人連れ。女性の方が『これはタコですか』と聞くと、男性は『イカにも』と答えたそうです。

 その森ではクサイチゴが赤い実がなっている。

木の根元に小さなタヌキくんと、頭に王冠のようなものを乗せた白いおサルさんがいる。

二人の間にあるお皿には、茶菓子が乗っている。

皿の横には湯気のあがる湯呑(ゆのみ)も置かれていた。


挿絵(By みてみん)

「んとね。白猿さん。ぼくが読んだ小説に、時間がたつと消える黒いインクが出てきたの。イカの(すみ)で作ったって書いてあったの」


挿絵(By みてみん)

「イカスミそのものだと、時間がたっても消えないな。むしろ乾いて定着する。ただ、化学反応で色が消えたり変わったりする『消えるインク』は実際にある。紫外線や空気に触れることで、だんだん薄くなるものもあるぞ」


 挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)

「んとね。小説では、証拠を消すのに使われてたの」


挿絵(By みてみん)

「フィクションではよくある設定だな。実際にも『時間がたつと見えにくくなるインク』はあるけど、完全に自然消滅するものは条件が限られる。それと似た話で、温度で消えるインクもある」


挿絵(By みてみん)

「温度で?」


挿絵(By みてみん)

「『フリクションペン』って知ってるか? こすると消えるボールペンだ。あれは摩擦(まさつ)で温度が上がって、インクの色が見えなくなる仕組みなんだ。だいたい60度くらいで消えて、逆に冷やすとまた色が戻る」


挿絵(By みてみん)

「へえ、戻るんだ。完全に消したわけじゃないの」


挿絵(By みてみん)

「だから契約書みたいな大事な書類には使えない。消せてしまうからな」


挿絵(By みてみん)

「消えるインクって他にもあるの?」


挿絵(By みてみん)

「用途は違うけど、手芸で使うチャコペンは水で洗うと消える。建設現場でも、あとで消す前提の墨やマーカーを使うことがあるな」


挿絵(By みてみん)

「んとね。消せないインクだと、間違えたとき困るの」


挿絵(By みてみん)

「そうだな。逆に『ふだんは無色で、熱を加えると黒くなる』ものもある」


挿絵(By みてみん)

「それって、何に使うの?」


挿絵(By みてみん)

感熱紙(かんねつし)だ。レシートなんかに使われている紙で、熱を加えたところだけ黒く発色する。爪でこすると黒くなるのも、その仕組みだ。昔のワープロ専用機では感熱紙でテスト印刷することが多かった」


挿絵(By みてみん)

「感熱紙は今も使われているの?」


挿絵(By みてみん)

「かなり使われているぞ。レシートや整理券、小型プリンターなんかだな。インクがいらないから、持ち運び用のプリンターに向いている」


挿絵(By みてみん)

「持ち運び用のプリンターって、電池で動くのかな」


挿絵(By みてみん)

「そういうタイプもあるな。イベント会場や電車の車内で、チケットをその場で印刷する機械なんかがそうだ。ただし、感熱紙は熱や光で変色しやすいから、長期保存には向かない」


挿絵(By みてみん)

「なるほど、便利だけど弱点もあるの」


挿絵(By みてみん)

「あと、捨てるときは注意だ。感熱紙はリサイクルに向かないから、基本は可燃ごみだ。資源ごみに混ぜると、再生工程でトラブルになることがあるぜ」


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― 新着の感想 ―
ミスマープルで、澱粉とヨウ素の消えるインクがでてたような…(^^)
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