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発達障害の結婚相手を受け入れられますか?  作者: めんだCoda


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第4話 結婚に反対

翌日、娘の一葉が帰ってきた。


「お昼ご飯、食べる?」

午後1時近くに帰ってきた娘に優しくいつも通り接するよう努める。娘が帰ってきても、まずは昨日のことは触れないでおこうと夫と決めていた。


「ん〜・・じゃあ食べようかな。」

娘は少し悩んでから、私と目線を合わさず階段の方を見ながら小さな声でこたえた。


何時に娘が帰ってくるのかわからなかったが、朝のうちにオムライスを作って冷蔵庫に入れていた。娘の好きなオムライスだ。なるべく娘のご機嫌を取ろうと娘の好物をつくっておいた。娘となるべく円滑に話を進めたいために。あとは夫が帰ってくるのを待つだけだ。今は夫が外出しているが、帰ってきたら話をすることになっている。


コップに炭酸水を注ぎ、娘が食べている近くに置く。

カチャカチャとお皿にスプーンがあたる音が響く。いつもならドラマや映画の話、今日あった出来事、なんでもない話をするのに、お互いに何か警戒しているように何も話題が出てこない。


娘が座っている椅子の向かい側に座り、娘が食べている姿を静かに見る。


「今度お互いの親の顔合わせをしようと思うんだけど、いつ頃なら都合がいい?」

娘がふと顔をあげ、私の顔をじっと見つめて言う。


顔合わせ。結婚するならばごく普通に行われることだし彼とも会ったのだから次は顔合わせを考えるのは順序としては間違っていないし、結婚するなら当たり前・・だが私はそもそも昨日のキレた一件のことが納得いっていないし受け入れられない。

怒鳴られた当の本人である娘はあれでいいと思っているのだろうか??


「ねぇ一葉、結婚式も入籍の日どりも決まっていないのだから、顔合わせもそう急がなくてもいいんじゃない?一葉もお相手のお家にまだご挨拶行っていないんでしょう?その後でまた改めてゆっくり考えて・・決めればいいじゃない。」


自分を制しながら本音はおさえて話す。穏やかに、穏やかに、と心の中でとなえる。


「彼の親とは来週末会うから。顔合わせも早めに決めちゃいたいんだよね。」

心なしか不満そうな様子で話す娘。


相手の親にまだ会っていないのに、結婚を決めるの?相手がどういう家庭かわからないのに?

結婚は当人同士のことだが、親にもなれば相手の家族はどういった人たちなのか、家庭状況など非常に大事だということがわかる。


当然だが娘はそれがわかってない。

相手のご両親がどういう人かも大事なんだよ、と娘に教えようとしたとたん、


「結婚はもう決めてるから。別れるつもりもないから。」


娘が少し声を荒げてこちらを見ていう。

娘は今まで親に対しても、また友人に対しても声を荒げるような子ではなかった。優しい、どちらかといえば控えめな性格であり、思いやりのある子だった。それなのに。

あの彼の影響なのではとの考えが頭をよぎった途端、抑えていた言葉がふきだす。


「お母さんは、ごめんね、あの彼との結婚は反対だよ。昨日の彼の急に怒ったあの態度は大人としてはどうかと思ったよ。いつもあんな風に急に怒る人なの?一葉は嫌じゃないの?それにね、こう言ってはなんだけれど彼だいぶ太っているでしょう?お母さんね、偏見持ってるわけではないけれど、太っている人って自分に甘いと言うか、自己管理ができない人だと思うの。彼のご両親は自分の子どもが太っていることをなんとも思わないのかしら?普通ならダイエットなど食事面でも気を使ったりすると思うんだけれど。何を言いたいかというとね、一葉にはそういう人と結婚してほしくないってことよ。」


言ってしまった。

夫が帰ってくるのを待ってから話すと決めていたのに、ダメだとわかっていても娘の結婚するという言葉を聞いた途端、娘は世間知らずすぎるとつい感情が昂ってしまいつい口に出してしまった。


娘は用事があるから、とサッと席を立ち、家から出ていってしまった。私の顔を見ることもなく立ち去るその顔はただただ無表情で冷たく見えた。

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