少女2
勢いをつけてとびついてきた、その柔らかい身体の、先端が。
それは、さらさらとしなやかな、青く長い髪の毛だったか。
すんなりした、白く細い指先だったか。
長いまつげだったか。
つんととがった鼻先だったか。
どこかしらの先端が触れた瞬間、ヒカリの内部で、かちりと音がした。
ヒカリは、夢中で腕を開いて、受け止めた。
「おまえは、だれ?」
柔らかい身体を抱きしめてささやきかけると、少女は、ヒカリの首筋にくっつけていた顔を、上向けた。
窓からの光に、目が赤くきらめいた。
それに、透き通るほど、白い、肌。
同じ人間とも思えない。
それなのに、そんなこと、どうでもいい。
ヒカリは、我知らずふるえた。
「おれは、ヒカリ。おまえは、おれの、なに?」
少女は、にこりとほほえんだ。
その、信じ切った、美しいほほ笑み。
ヒカリは、突然理解した。
これが、恋。
理屈じゃない、と大人たちが言っていた意味が、初めてわかった。
いてもたってもいられない、相手を性急に求める、この情動が、恋。
少女の手が、ヒカリの腹部をやわやわと撫でさすりはじめた。
この少女も、ヒカリを求めている。
ヒカリと同じように、全身全霊で。
それが、狂おしいほどにうれしい。
はやく、一つになりたい。
別々の身体に割かれた二人が、元通りになりたくて、もどかしく、あせっている。
ヒカリも手を伸ばして、少女の腹部にそっと触れてみた。
はやくも、はっきりと凹凸が現れている。
ヒカリの身体に、かっと火がともった。
初めて現れた、自分の身体の変化に、ヒカリはほっとして、満足を覚えた。
二人は、ぐいと強く体を引き寄せ合い、正面から密着した。




