表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王花  作者: 小野島ごろう
26/49

支援者3

 まだかなり離れているのに、見上げるほど大きな壁。

 壁全体が揺れている。

 ヒカリも揺られながら見つめている。 

 

 壁の前にもうもうと立つ土煙がここまで流れてくるのか、さっきから、咳やくしゃみが止まらない。




 最初の曙光が、さあっと地表を撫でた。


 光は、見る間に強くなる。

 すべてのものの、正体を暴いていく。




 壁は、一つ一つ陰影をまとった人の形に、ほぐれた。



 あれが、巨人たち。


 ヒカリは、ぼうぜんとした。



 遠目には、まるで、ヒカリそっくりだ。

 ヒカリのように緑の肌をして、ヒカリのように、足で歩いている。

 土を蹴立て、歩み寄ってきている。



 いろいろな色の髪を風になびかせながら。

 手をつないだり、振り回したり、お互いに話したり、笑ったり、顔をしかめたり、している。

 それぞれの感情もあらわに、ふるまっている。



 あそこにいるのは、だれよりもヒカリに近い人々ではないか?

 とても、他人に思えない。




 ヒカリは、つかまっていたがれきから手を放すと、転ばないように用心しながら、よろよろと巨人たちの方に歩いていこうとした。



 その体が、急にぐいと引き戻された。

 ヒカリは、師匠に文句を言おうと口を開きかけた。



「近づくんじゃない!

あいつらは、雑食だ!

おまえなど、さっそく食われてしまうぞ!」


 耳元で、師匠が怒鳴った。

 そのとたん、ひどい轟音がヒカリの耳によみがえった。



「やっと、入り口が見つかった!

さあ、入ろう!」



 がれきの奥に、地下に続く階段があった。


「入り口をふさいでいたがれきが、この振動で、ほんのついさっき、ずれたんだ。

おまえは運がいい。助かったぞ!」

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ