支援者3
まだかなり離れているのに、見上げるほど大きな壁。
壁全体が揺れている。
ヒカリも揺られながら見つめている。
壁の前にもうもうと立つ土煙がここまで流れてくるのか、さっきから、咳やくしゃみが止まらない。
最初の曙光が、さあっと地表を撫でた。
光は、見る間に強くなる。
すべてのものの、正体を暴いていく。
壁は、一つ一つ陰影をまとった人の形に、ほぐれた。
あれが、巨人たち。
ヒカリは、ぼうぜんとした。
遠目には、まるで、ヒカリそっくりだ。
ヒカリのように緑の肌をして、ヒカリのように、足で歩いている。
土を蹴立て、歩み寄ってきている。
いろいろな色の髪を風になびかせながら。
手をつないだり、振り回したり、お互いに話したり、笑ったり、顔をしかめたり、している。
それぞれの感情もあらわに、ふるまっている。
あそこにいるのは、だれよりもヒカリに近い人々ではないか?
とても、他人に思えない。
ヒカリは、つかまっていたがれきから手を放すと、転ばないように用心しながら、よろよろと巨人たちの方に歩いていこうとした。
その体が、急にぐいと引き戻された。
ヒカリは、師匠に文句を言おうと口を開きかけた。
「近づくんじゃない!
あいつらは、雑食だ!
おまえなど、さっそく食われてしまうぞ!」
耳元で、師匠が怒鳴った。
そのとたん、ひどい轟音がヒカリの耳によみがえった。
「やっと、入り口が見つかった!
さあ、入ろう!」
がれきの奥に、地下に続く階段があった。
「入り口をふさいでいたがれきが、この振動で、ほんのついさっき、ずれたんだ。
おまえは運がいい。助かったぞ!」




