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2番目の番とどうぞお幸せに〜聖女は竜人に溺愛される〜  作者: 雨香
婚姻編

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ケイラヒルの泉群


 私とクレアちゃんとレアットちゃんの三人が乗るケイラヒルの泉へ進む馬車が滑る様に街道を走って行く。


 アイラさんはお店、ルルリエさんは王宮医師のお仕事で来られなかったので、今回は私達三人での日帰り旅行となった。


「ふぁああ、こんな豪華な馬車のったのはじめてぇええ!」


「うん、ふかふか。ってゆーか護衛が豪華すぎて他の女子に殺されそう……」


 いつものふかふか馬車で私の作ったクッキーを食べながら三人でおしゃべりする。

クロム君は私の膝でおにぎりを食べていて大人しい。


 私達の馬車はリツさんが御者をしてくれていて、その前後左右を囲む様に天馬に乗ったリヒト様と幹部達。


 二時間ほどかかるらしく、私の体調を考慮して移転ゲートは一回だけとルルリエさんから言われたので、帰りだけ使って、行きは時間をかけて現地まで行く事になっている。


「これね、アイラさんからの餞別なの!うちのお店の商品でカルネクアから仕入れてるんだよ!」


 クレアちゃんが取り出してくれたのは色違いでお揃いのエンパイヤタイプのキャミソールワンピースで、胸下で切り替えてリボンがついていてすごく可愛い。


 薄いピンクと、白と、薄い水色


 髪の色に合う様に、栗色の髪のクレアちゃんはピンクのワンピース、水色の髪のレアットちゃんは白、私が水色のワンピースを選んだ。


「着物だと水に入るの大変でしょ?カルネクアのドレスなら楽ちん!最近街で流行ってるの!最初はちょっと抵抗があったんだけど、街の人達を見てたら慣れちゃった!着てみたいとおもってたの!!」


 クレアちゃんがカーテンを閉めて着替えだしたので、私達もキャアキャア言いながら楽しく着替えた。洋装は楽ちんだ!やった!

リヒト様、びっくりするなこれ。エルダゾルクの貴族の女の子はみんな天女風の着物だから、おこるかな?


 肩の象徴華(しょうちょうか)のピンク色と水色のワンピースが似合って嬉しい。


 おしゃべりして、大笑いして、二時間なんてあっという間に過ぎてしまった。クロム君は途中お昼寝もした。


 馬車が止まってノックの音が聞こえたので私が返事をすると、扉を開けたリヒト様と目があった。


 途端バンッと扉が再度閉められて、苦笑する。私が肩を出すといつも慌てるもんね。

今回のワンピースは膝丈だから足も出す事になって、こっちは反応が楽しみだな。


「リヒト様?」

中から扉を開けるとワナワナしたリヒト様。


 クレアちゃんやレアットちゃんも同じ格好をしてる手前、軍服の上着を巻き付けれなくて焦ってるな?


 二人に先に出てもらって、何も言えない状況を作ってしまおう!


「ひゅ~~~~う!ここ、天国だったかな~?」


「うおっ!か、可愛いな。貸し切って正解だったなリヒト!」


「~~~~~~~~~~~~っ」


「俺、マジ来て良かったっス。男余ってんじゃんとか思ってた自分を殴りたいっス!!」


「お嬢様方、泉の精が舞い降りた様ですね。本日は貸し切りましたので、安心してお楽しみ下さい」


 リヒト様だけ何にも言ってくれない。

やっぱりダメだったかな。  


「リヒト様?」


「~~~~~~~~~~~~!!」


 ひょいと珍しく横抱きに抱かれて腕の中に閉じ込められる。


「全員の目を潰すか……」


 あ、これやばいやつ。


「リヒト様?リヒト様の為に着たの」


「俺の…………」


「みんなとお揃いですごく嬉しい、連れてきてくれてありがとう」


「う………………」



「殿下って、つむぎちゃんの前だと急にキャラ変わりますよね?」


 後ろの方でクレアちゃんがルース君に話しかけてる。

この二人は私の家出騒動の時から割と距離が近いと思う。


「それね~~~、俺らも最初洗脳されてんのかと思ったもんね~~~」


「妃殿下、可愛いからしょうがないと思う……」


「みんな可愛いぞ?女の子はすごいな。天女になったり天使になったり」


 レアットちゃんの横にはクロードさんがいる。強い二人がエスコートしてくれてるから安心だ。


「リヒト様?おろして?せっかく連れてきてくれたから見てまわりたい」


「……………………」


「おろしてくれたら、今度二人だけの時にも着てあげるね?」


「よしわかったおろす」


(エロちょろ竜だな)


 走ってみんなのところに戻ると二人が目をまんまるにして周りを見てる。


「つむぎちゃん、ひ、人がいないいぃぃ!!」


「ん?いないね、田舎って感じで楽しいよね」


「妃殿下ちがうの!ここ、いつも観光客でごった返してるの!」

おっとりのレアットちゃんまで興奮してる。


「殿下がここ一帯全部貸し切ったからね~~、コテージだけだと思った~?」

ルース君がのんびり言う。


「しゅごい、こんなのはじめてぇ!」


「お店はちゃんとやってる……!私達の為だけに……?」


 私は初めてきたから分からないけれど、クレアちゃんとレアットちゃんは何度か来たことがあるようで普段との違いに驚愕してる。


 大小様々な泉が棚田の様に連なって、高いところから低いところへサラサラと流れる水の音が心地いい。


「わぁ!ここは中にマーガレット畑!」

白いマーガレットのお花が水の中に咲いてユラユラと揺れている。水面下に花があるなんて不思議な感じ。


 ふよふよとお昼寝から目覚めたクロム君が私の元に飛んできたので、まだ眠そうな軌道の定まらないクロム君を空中でキャッチするとリヒト様がひょいととって自分の肩に乗せた。今日はクロム君を甘えさせてくれるのかな。嬉しいな。


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