世界の遺跡の下に地下空洞
僕、霧島蒼、12歳。奈良の小学校6年生。ある夜、変な夢を見た。光る地球が話しかけてきた。
『蒼、星を繋げ。私の地下を見て。試練を乗り越えなさい』
目が覚めると、心臓がドキドキ。学校で友達――早坂律、一ノ瀬美琴、佐藤悠斗、高橋葵――も同じ夢を見たって。律は「すげえ! 冒険だ!」と叫んだ。美琴は「地球の魂みたい」とタブレットを手に。悠斗は「何か大事なことだ」と静かに言った。葵は10歳で怖がりだけど、「みんなと一緒なら、行きたい」と言った。
僕たちが「遺跡の地下に階層がある」と先生に話すと、びっくりした顔で「他の子も同じこと言ってる!」って。世界中の子供たちが同じ夢を見て、大人に話した。大人たちは信じなかったけど、調査したら本当だった! 古墳やピラミッドの下に、巨大な地下空洞。ニュースで大騒ぎになった。
日本では、学校のスポーツテストや学力テストで目立った子供が集められた。僕たち5人も呼ばれ、自衛隊の基地で選抜試験を受けた。隊長が言った。
「地下には何かすごいものがある。化石燃料かもしれない。君たち子供しか入れない門を探ってくれ」
試験は3つ。まず、障害物を走る体力テスト。茨のトンネルや丸太の橋を、律が「突っ走るぜ!」と引っ張った。次に、古代文字の暗号を解く知恵テスト。美琴が「これ、星の模様だ!」と解いた。最後に、仲間を信じる心のテスト。暗い部屋で、誰かが助けを呼ぶ声を信じて進む。葵が震えながら「蒼くん、行くよ!」と手を握った。
試験中、僕たちの心に声が響いた。
『君たち、私の試練を受けなさい』
僕たちは目を見合わせた。葵が「この声、夢と同じだ!」と呟いた。隊長は僕たちのキラキラした目を見て、「君たち5人、適任だ。最初の任務は、大仙陵古墳だ」と言った。
大仙陵古墳は日本最大、まるで山。黒い門は森の奥、木々の間でキラキラ光る。土の匂いと冷たい風。僕たち5人で、電撃銃、ナイフ、酸素ボンベ、ライト付きヘルメットを手に門をくぐった。心に声が響く。
『私の痛みを見なさい。星を繋げ』
一層目。広い空間。土の匂いが鼻をつく。地面にドスンと足跡。ティラノサウルス! 鋭い牙が光り、ガオオと吠える。美琴が「逃げて! 電撃銃、頭を狙え!」と叫ぶ。青い光で倒れたけど、奥からヴェロキラプトルの群れ! 小さくて素早い。律がナイフを振り、「やっちゃうぜ!」と突っ込む。葵が震えながら電撃を撃ち、「怖いけど、できた!」と叫ぶ。壁の渦巻き模様が光り、ガイアの記憶――森を燃やす古代人の姿。
二層目。空気が薄い。酸素ボンベを使った。壁には星と渦巻き。アンキロサウルスがドスンと現れる。硬い背中の鎧が電撃を弾く。律が「足を狙え!」と叫び、僕たちが援護。倒すと、壁にビジョン――川を汚す古代人の叫び声。葵が「地球、悲しんでる……」と呟く。
三層目。暗い通路。カビの匂いと湿気。壁には火山の絵。サーベルタイガーがガオッと飛び出す。鋭い牙にドキッ。葵が「怖いよ!」と言いながら電撃銃を撃ち、「やった!」と笑う。ガイアの記憶――溶岩に沈む都市。悠斗が「昔の人が、地球を傷つけたんだ……」と呟く。
四層目。床がガタン! 石の矢が飛ぶ罠。矢のスーッという音に心臓が縮む。悠斗が「しゃがめ!」と叫び、みんなで回避。壁には氷河の絵。蒼が叫ぶ。「みんな、信じてるよ!」ガイアの記憶――凍える古代の村。
五層目。寒い空間。霜がキラキラ。壁には恐竜の絵。プテラノドンがバサバサと羽ばたく。電撃で落としたけど、ガサガサとラプトルが飛び出す。素早い動きにドキドキ。チームワークで突破。ガイアの記憶――雪に埋もれる人々。
六層目。静かな部屋。土と草の匂い。壁には人が地球を抱く絵。トリケラトプスがドシンと立つ。襲わない。角が優しく光る。葵が「地球、優しいね……」と呟く。ガイアの記憶――星を見上げる古代人。
七層目。狭い通路。ゴゴゴと床が崩れる罠。律が葵を引っ張り、「大丈夫だ!」と叫ぶ。葵が「ありがとう、律くん!」と笑う。壁には星の絵。ガイアの記憶――夜空に祈る人々。
八層目。最深部。輝く球体。石碑には星と地球の絵。僕が触れると、声が響く。
『君たちは私の痛みを見た。古代人は木を切り、川を汚し、地球を壊した。私は破壊と創造をした。君たちを試す。次の遺跡へ進め』
映像。古代都市が崩れ、光が爆発。マチュピチュの石の都市。僕たちは涙をこらえ、地上へ。大人たちが「何か見つけたか? 資源は?」と聞くけど、「暗い空洞と動物だけ」と答えた。地球の痛みを胸に、次の旅へ。
第2章 マチュピチュの水
飛行機でペルーのマチュピチュへ。ジャングルの山に、石の都市。黒い門は太陽の神殿の奥。湿った風と鳥のさえずり。心に声。
『私の涙を見なさい。星を繋げ』
ペルーの子供チームが待っていた。リーダーは12歳の少女、アナタ。キラキラした目で、「君たちもあの声を聞いてる?」と言った。僕たち5人とアナタのチーム10人、計15人で門をくぐった。
階段は苔で滑る。壁にはジャガーと水の絵。湿った土の匂い。
一層目。広い空間。ジャングルの蒸し暑さ。巨大なジャガー! 金色の目がギラリ。アナタが「電撃銃、頭を狙え!」と叫ぶ。倒れたけど、小型ジャガーの群れ! シャーッと襲う。律が「突っ込むぜ!」とナイフを振り、突破。壁にガイアの記憶――川を汚す古代人。葵が「川が泣いてる……」と呟く。
二層目。水が膝まで。空気が重く、汗が止まらない。壁には星と水。ボアコンストリクターがグルッと巻き付く。ヌルヌルの体にドキッ。美琴が「頭を撃て!」と指示。律がナイフで援護。ガイアの記憶――洪水に沈む村。悠斗が「昔の人が、水を汚したんだ……」と呟く。
三層目。水が腰まで。息が苦しい。壁にはジャングルの絵。カイマンがガバッと襲う。鋭い牙がキラリ。葵が「怖い!」と叫びながら電撃銃を撃ち、「できた!」と笑う。ガイアの記憶――森を焼く炎。美琴が「地球、怒ってるよ……」と呟く。
四層目。天井から石の棘がザシュッと落ちる罠。耳をつんざく音。悠斗が「避けろ!」と叫び、みんなで飛び込む。壁には水の絵。蒼の心が叫ぶ。「地球、助けて!」ガイアの記憶――水に沈む人々。
五層目。暗い通路。水のチャプチャプ音。壁には人が水を抱く絵。プテラノドンがバサバサ羽ばたく。電撃で落としたけど、ガサガサとラプトルが飛び出す。チームワークで突破。ガイアの記憶――涙を流す光の地球。
六層目。静かな部屋。花の甘い匂い。壁には星と水。トリケラトプスがドシンと立つ。襲わない。優しい目が光る。葵が「地球、優しいね……」と呟く。ガイアの記憶――水辺で祈る人々。
七層目。最深部。輝く球体。石碑には人が地球を抱く絵。僕が触れると、声が響く。
『君たちは私の涙を見た。古代人は水を汚し、地球を壊した。私は破壊と創造をした。君たちの心は強い。次の島へ進め』
映像。イースター島のモアイ。僕たちは地上へ。大人たちが「資源は? 何かあったか?」と聞くけど、「暗い空洞と動物だけ」と答えた。地球の涙を胸に、次の旅へ。
第3章 イースター島の石
太平洋のイースター島。モアイの石像が並ぶ。黒い門はモアイの足元。海風と波のザザーッという音。心に声。
『私の石を見なさい。星を繋げ』
イースター島の子供チームが待っていた。リーダーは13歳の少年、タヒ。笑顔で、「君たちもあの声を聞いてる?」と言った。僕たち5人とタヒのチーム10人、計15人で門をくぐった。
階段はゴツゴツ。壁にはモアイと星の絵。塩の匂い。
一層目。広い空間。海風がヒューッと吹く。プテラノドン! 鋭い爪がキラリ。タヒが「翼を狙え!」と叫ぶ。倒れたけど、小型鳥の群れ! ピーピーと鳴く。電撃で突破。壁にガイアの記憶――海を汚す古代人。葵が「海が泣いてる……」と呟く。
二層目。風が強い。壁には星と海。巨大サメがガバッと襲う。ギザギザの牙。律がナイフで戦い、「やったぜ!」と叫ぶ。ガイアの記憶――沈む島。悠斗が「昔の人が、海を傷つけたんだ……」と呟く。
三層目。寒い通路。波の音が遠く響く。壁には島の絵。サーベルタイガーがガオッと襲う。長い牙にドキッ。葵が「怖いよ!」と電撃銃を撃ち、「できた!」と笑う。ガイアの記憶――風に壊れる村。
四層目。岩がゴロゴロ落ちる罠。ドドンと響く音。悠斗が「走れ!」と叫び、みんなで回避。壁には海の絵。蒼の心がドキドキ。「みんな、頑張ろう!」ガイアの記憶――海に沈むモアイ。
五層目。暗い空間。塩の匂い。壁には人が海を抱く絵。ラプトルがガサガサ動く。素早い爪にドキッ。チームワークで突破。ガイアの記憶――波に飲まれる人々。
六層目。静かな部屋。波の音が優しい。壁には星とモアイ。トリケラトプスがドシンと立つ。襲わない。穏やかな鼻息。葵が「地球、優しいね……」と呟く。ガイアの記憶――海辺で祈る人々。
七層目。最深部。輝く球体。石碑には人が地球を抱く絵。僕が触れると、声が響く。
『君たちは石を見た。古代人は海を汚し、地球を壊した。私は破壊と創造をした。君たちの絆は強い。最後のピラミッドへ進め』
映像。ギザのピラミッド。僕たちは地上へ。大人たちが「何か見つけたか? 資源は?」と聞くけど、「暗い空洞と動物だけ」と答えた。地球の石を胸に、最後の旅へ。
第4章 ガイアの心臓
エジプト、ギザのピラミッド。砂漠の熱気が肌を焼く。黒い門はピラミッドの基底部。熱い風と砂のザラザラした匂い。心に声。
『私の心臓へ。星を繋げ』
エジプトの子供チームが待っていた。リーダーは12歳の少年、アフマド。鋭い目で、「君たちもあの声を聞いてる?」と言った。僕たち5人とアフマドのチーム10人、計15人で門をくぐった。
階段は滑らか。壁にはヒエログリフと星。砂と熱の匂い。
一層目。広い空間。砂の匂いが強い。巨大サソリ! 毒の尾がキラリ。アフマドが「頭を狙え!」と叫ぶ。倒れたけど、小型サソリの群れ! カサカサ動く。電撃で突破。壁にガイアの記憶――砂に埋もれる都市。葵が「砂が泣いてる……」と呟く。
二層目。熱く、空気が薄い。壁にはファラオと星。コブラがシュッと襲う。毒の牙にドキッ。律がナイフで戦い、「やったぜ!」と叫ぶ。ガイアの記憶――毒で死ぬ古代人。悠斗が「昔の人が、砂を壊したんだ……」と呟く。
三層目。暗い通路。熱風がゴーッと吹く。壁には砂漠の絵。ジャッカルがガウッと襲う。鋭い牙。葵が「怖い!」と電撃銃を撃ち、「できた!」と笑う。ガイアの記憶――砂嵐に消える村。
四層目。石の矢がシュシュッと飛ぶ罠。耳をつんざく音。悠斗が「しゃがめ!」と叫び、みんなで回避。壁には砂の絵。蒼の心が叫ぶ。「地球、信じてる!」ガイアの記憶――砂に沈む神殿。
五層目。熱が強い。壁には人が砂を抱く絵。プテラノドンがバサバサ羽ばたく。電撃で落としたけど、ガサガサとラプトルが飛び出す。チームワークで突破。ガイアの記憶――砂に埋もれるピラミッド。
六層目。静かな部屋。涼しい風がそよぐ。壁には星と地球。トリケラトプスがドシンと立つ。襲わない。穏やかな目が光る。葵が「地球、優しいね……」と呟く。ガイアの記憶――星を見上げるファラオ。
七層目。狭い通路。ゴゴゴと床が崩れる罠。律が葵を引っ張り、「大丈夫だ!」と叫ぶ。葵が「ありがとう、律くん!」と笑う。壁には星の絵。ガイアの記憶――夜空に祈る人々。
八層目。熱と圧迫感がピーク。壁には全ての遺跡の絵――渦巻き、水、モアイ、ヒエログリフ。ティラノサウルスがガオオ! 巨大な爪が襲う。美琴が「逃げろ!」と叫び、電撃を乱射して振り切る。ガイアの記憶――戦う古代人。
九層目。静かな空間。壁には人が地球を抱く絵。スカラベがゴロゴロ動く。硬い殻が電撃を弾く。律が「足を狙え!」と叫び、倒す。ガイアの記憶――砂に埋もれる神殿。
十層目。最深部。巨大な輝く球体。石碑には星と地球、全ての遺跡の絵。僕が触れると、声が響く。
『君たちは私の心臓に触れた。古代人は木を切り、水を汚し、海を壊し、砂を広げ、地球を傷つけた。私は破壊と創造をした。今、君たちが試練を乗り越えた。君たちの純粋な心は、世の中を変えられる。私は破壊を止める。だが、このままなら、また破壊が来る。世界に伝えなさい』
映像。古代文明が崩壊。現代の汚れた海、切られた森、煙の空、砂漠化した大地。子供たちが手を繋ぐ姿。ガイアの心臓は脈打つ光。地球そのものだった。
僕たちは涙をこらえ、地上へ。大人たちが「資源は? 何かあったか?」と聞くけど、「暗い空洞と動物だけ」と答えた。
記者会見の日。世界中のカメラの前で、僕たちは叫んだ。
「地球は生きてる! 昔、人が木を切り、水を汚し、海を壊し、砂を広げたから、地球は文明をリセットした。今も、地球は傷ついてる。海が汚れ、森が消え、動物が死んでる。このままじゃ、地球はまた全てをリセットする。でも、僕たちが試練を乗り越えたから、地球は待ってくれるって! みんなで、地球を守ろう!」
アナタ、タヒ、アフマドが隣でうなずく。大人たちは驚き、静かになった。テレビの向こうで、世界中の子供たちが手を挙げた。「地球を守る!」って。
ガイアの心臓は、僕たちの心の中にあった。僕たちは、未来を変えると誓った。