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01 神様、のち貴族

ご覧いただきありがとうございます!

これからもどんどん書いていく予定なのでぜひ読んでいただけると幸いです。

「お嬢様、起きてください。朝食の時間です。」



私の体はその声と共に揺さぶられる。目を開ければ窓から入ってくる日差しが視界を悪くさせる。

いけない、どうやらいつの間にか眠ってしまったようだ。

「ああ、今起きるからちょっと待ってて。」

私がそんなことを言うと、メイドはお辞儀(じぎ)をして逃げるように部屋から出ていってしまう。

はて、私はなんでそんなに恐れられているのだろうか。それにここは私の知っている場所じゃない。

違和感を感じた私はベットから起き上がり体を見る、するとそこには自分とは思えないほど小さい体があった。そう、とても神とは思えないような。



おかしい、私は昨日までこんな生活を送っていない、となれば転生した?

いやいや、そんなことがあるわけ。でも体は小さくなってるし本当に転生したのかもしれない。

もし仮に転生したとするならば、とりあえずできる限りのことを思い出してみよう。

私はセリアナ・イルスヴェルで伯爵家の一人娘、今は6歳で両親は私のことを疎んで領地に放置して王都で生活している。わかることはこの程度だ。ただ幸いなことに貴族の生まれだ、生活には困らないだろう。



「とりあえず朝食を食べに行こう、そのほかのことはその時に聞けばいいや。」

そうして私は素早く着替えを済ませ、部屋から出る。

いくら貴族とはいえこの服は少し動きにくいかも、まぁ多分何もないからいいんだけどね

さてさて、どんなことが聞けるかな。そんな期待を胸に私は記憶の中にある食堂へと向かった。



結論から言ってしまおう、誰からも相手にされなかった。



わかっていたことだが、ここまで相手にされないとなると流石の私でも傷つく。

この屋敷にいる使用人たちは全員両親が雇っているのだ。雇い主から恨まれる存在を相手にしないのは当然のことなのかもしれないが。

とりあえず図書室に(こも)もるとしよう、そうすればある程度のことはわかるはずだ。

そう思い立った私は付近にいたメイドに話しかけてみる。

「ねぇ、少しいい…」

「ど、どうか命だけはお助けを!」

私が話しかけた途端メイドは顔色を青くして私から走り去ってしまった。そんなに怯えなくてもいいじゃないか、私みたいな子供がなにかできるわけじゃないんだから。



それから私は手当たり次第にメイドと会話を試みたが反応はすべて最初と同じだった。

え、流石にひどくない?セリアナちゃん泣いちゃうよ?

こうなっては仕方ない、総当たり作戦を決行するしか無い。

そうして私はそばにあったドアを開けるのだが、なんとそこは図書室だった。


「ねぇ、私の苦労って何だったの?」


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