冒険者ギルドで
全然文章が安定しない、、、
朝、目が覚めると既に着替えを済ませたイリスが立っていた。
「おはようございます。ミア様」
「おはよう。イリス」
眠たげな表情のままベッドから起き上がり、イリスに手伝ってもらい着替えを済ませる。
朝食を取り宿を後にして、二人で冒険者ギルドに向かい道を歩く。
「冒険者ギルドはどこにあるの?」
「門から少し中央に向かって大通りを少し歩いた場所にあるそうです」
私が起きる前に確認していたらしい。
正面に周囲より一際大きなお酒の看板を掛けた建物が見えてくる。
「あの建物が冒険者ギルドですね」
「あの建物? 酒場じゃないの?」
「この街の冒険者ギルドは酒場も兼ねているそうです」
「そうなんだ」
ドアを開け中に入って行く。建物の中は広く大きく2つの部屋にわかれている。
片方は酒場で朝から何組かのグループが酔っぱらいながら談笑している。
もう片方は正面に何組かの受付があり、壁際にはボードがあり紙が何枚か貼り付けられている。
イリスに続いて比較的空いている列の前に並ぶ。
「ようこそ、冒険者ギルドへ。ご用件をお伺いします」
「冒険者登録したいのですが」
「冒険者登録ですね。それでしたらこちらの紙に必要事項をご記入ください」
そう言って、2枚の用紙がカウンターに置かれた。
何々、名前、戦闘技能、……
「これは全て記入するのでしょうか」
「いいえ、必須なのは名前だけとなります。」
名前と戦闘技能だけ書いておけばいいかな。ミア、魔法……と。
イリスも名前と戦闘技能だけ記入したようで、用紙を受付の人に渡す。
「はい、ありがとうございます。ミア様とイリス様ですね」
「それでは最後に訓練場にてお二人の実力を確認させていただきます」
どうやら最後に模擬戦があるらしい。
「わかりました。ミア様、武器を出して頂けますか?」
イリスに言われ空間収納を発動する。目の前に現れた空間の歪みから剣と丸盾が現れる。
「ありがとうございます。ミア様」
イリスに手渡すと、周囲でみんなが固まったようになっていた。……どうしたんだろう?
周囲を他所に私とイリスは受付の人と共に訓練場へと移動する。
「おう、新人か?」
訓練場には剣を持った男性の人が立っていた。
「はい、イリス様との模擬戦をお願いします」
「それじゃあ、そこから適当に模擬戦用の武器を選んで中央に来てくれ」
イリスは樽の中から刃をつぶした剣を選び男性の人に続いて中央へ向う。
私は端っこで観戦モード、受付の人は審判をするようだ。
「それでは、始め!」
開始と同時に男性が距離を詰め、そのまま剣を振るう。イリスはそれを盾でいなしお返しとばかりに突きを放つ。
男性はそれを左半身を下げることで躱しそのまま後ろに下がり距離を取る。
一拍おいて男性が再び距離を詰める。男性が剣を振る直前、イリスが前かがみに盾を前に出し距離を詰める。
イリスは姿勢を低くした状態で体重を乗せて盾を男性に叩きつけ転倒させる。そのまま、剣を喉元に付きつけたところで、受付の人が終了を告げた。
「お疲れ様イリス。」
そういってイリスにタオルを手渡す。フフン、やっぱしイリスは強いのよ!
「次はミア様、中央へどうぞ」
私の番のようだ、再び空間収納を発動し空間の歪みから熊のヌイグルミが出てくる。
こんな見た目だけど、私用の魔法の媒体だ。
私はヌイグルミを抱きかかえ中央へ向かう。
「――えっと、よろしいでしょうか?」
受付の人が困惑の表情をしている。
「魔石を埋め込んでるから大丈夫」
そう返すと、まだ納得いかないようだが話を進めてくれる。
「魔法につきましては、ここでは模擬戦は行えませんので正面の的に向かって魔法を使用していただきます」
指示された方を見ると3つの的が立っている。
「あの的に向かって魔法を打てばいいのね」
そう言って的のほうを見る、氷魔法でいいかな?
その場で目をつむり魔法に集中する。私の周囲に3本の氷の槍が現れ的に向かって飛翔する。
氷の槍は3本とも的に命中し、的を貫通している。
「おー、中々の威力だ」
そう言って的を眺めている男性の横で女性が訝しんだような目で私を見ている。
「どうかしたか?」
「……いえ、ミア様の魔法の発動兆候が感じられなかった気がしたのですが」
「無詠唱か? 益々すごいじゃないか」
と、男性が言っているが受付の人は納得いっていないようだ。
無詠唱ではないのだが、教えてあげる必要はないよね……。
こうして、私とイリスは新しく冒険者としての第一歩を踏み出した。
4話はもう少し早めに投稿できると思います。