50話達成記念ひなまつりSS
悪ノリしました(・ω・)大丈夫かな?読者離れないかな?
ん?なんだ?体がうごかない?
まさか金縛り?いや、顔は動く!動くぞ!
そして、目を開ける。
んん?うわっ!高っ!こわっ!赤っ!……赤?なんで赤?
つーかこれ階段か?随分でかいな。やたらとテラテラしてるけど。
「あ、おにぃ起きた。おはよ!」
「あ、あぁ」
奈々よ。なぜバニーガール姿なんだ?ちょっとこぼれそうだぞ?可愛いけど。
後この状況を説明してくれ。
「では!おにぃが起きた所で始めちゃいましょう!【ぬるぬる階段レース!おにぃお内裏様のお雛様になるのは誰だ!?】の開始です!」
は?なんだそれ?お内裏様?げ?俺が着てる服がそれっぽいのになってる!
てことはこの赤い階段は雛壇か?誰だこんな手が込んだことしたのは!
なんか昔のテレビの特集で見たことあるぞ!
「挑戦するのはこちら!雪花さん、紗雪さん、睦月ちゃんにエレナさんの四人です!ちなみに奈々は実妹なので出れませんでした!無念!」
奈々に紹介されて出てきた四人の格好は普通の体操服だった。しかし、短パンが短すぎてホットパンツみたいになっている。上はノースリーブで胸元が大きく開いている。
あ、これ全然普通じゃないわ。
「それではルールを説明しますね!とっても簡単。一番最初におにぃの隣にたどり着いた人の勝ちでーす!それでは意気込みをどうぞ!」
「悠聖君、待っててね。どんな事をしてもそこに行くから」
「なんとか、なんとかここで差をつけないと……」
「やっほ~ゆうちゃん、そこからの眺めはどう?すぐ行くからね!」
「あぁ悠聖さんその姿も素敵です。身動きとれないところにイタズラして怒られるのもアリですね……」
……。
不安だ。
「みなさんスタート地点についてください」
奈々の声で四人が並ぶ。睦月、雪花、紗雪、エレナの順だ。なんだか悪意を感じる。
「それではよぉい──スタート!」
奈々の声が響いた!
「ふんっ!」
「ぎゃんっ!」
うわ、雪花の奴やりやがった。睦月の足ひっかけやがった。
「ひ~ん!ヌルヌルするぅ~」
んおっ!?濡れてめっちゃ透けてる!黒か!これはなんというか……。いいねっ!
「おーっと!おにぃの視線が濡れ透け睦月ちゃんに釘付けです!言い忘れてましたが、おにぃの視線を一分間集めると、指定した相手に一リットルのヌルヌルをかける事ができまーす!」
「「「なっ!?」」」
「はい、一分経過です。睦月ちゃんだれにかけますか?」
「雪花ちゃん一択で」
「では雪花さんに一リットルどばぁ!」
「ひゃんっ!冷たい!」
うむ、首もとから胸元に流れるのが実にすばらしい。水色か……。
「いいもん!アタシはお雛様になるんだから!ってエレナちゃん!?」
ん?エレナがどうかしたのか?
……うわぁ。
「とってもヌルヌルしますぅぅぅ」
なんかひたすらゴロゴロしてる。
エレナは赤か。
けど、そうじゃない。そうじゃないんだよ。自ら行っちゃあダメだ。アクシデントがないと!
「おっと!雪花さんと紗雪さんが最初の階段に手をかけました!」
おぉはやい!
「ちょっとこれ、ホントにのぼりにくいわね」
「わわ!滑る滑る!」
言いながらも二人とも必死に足をかけながら登っている。
あぁ!ほら!短パン短いんだからそんなに足上げちゃまずいって!
「はい、雪花さん視線ポイント獲得です!だれにしますか?」
「姉さんに」
「紗雪さんに一リットルどばあ!」
「うひゃあ!なにこれ!服の中入ってきたぁ!」
言いながら服をまくって出そうとする。
ちょっ!見えてる見えてる!オレンジ色が直で見えてるから!
「今度は紗雪がポイントゲット!だれに?」
「せっちゃん!」
「また私!?ひゃん!もう!」
もうみんなすごい事になってんな……。
特にエレナ。あいつもう登る気ないだろ?ヌルヌルを楽しんでるし。
「アハハハ!これスゴいです!ヌルヌルヌルヌル~♪アハハハ!」
後で説教だな……はっ!まさかそれを狙ってるのか!?危ない危ない。
あれ?そいえば睦月は?
「ゆ~う~ちゃ~ん」
ひいっ!目の前の段に手が見えた!
いつの間に!?
「おーっと!睦月ちゃんがいつの間にか後一段の所まできていたぁ!」
「お雛様はあたしのものぉ~~」
なんか必死すぎて怖いんだけど!
「着~い~た~あ?あぁぁぁぁぁぁぁ……」
あ、消えた。
「そうはさせないわよ」
「先生ごめんねー!」
「おっと!姉妹で睦月ちゃんを引きずり落としたぁ!」
えげつねぇ!
「なんと最後は双子の一騎打ちだぁ!」
「姉さん、ここはせーのでいきましょう」
「望むところよ。奈々ちゃん合図いい?」
「いいですよ!ではいきますね。せーのっ──」
「「えいっ!」」
そして俺の隣のお雛様の位置に来たのは──
「姉さん、私の勝ちね」
「なんでぇ!条件は一緒だったのに!」
「ごめんね姉さん。一緒じゃないのよ……。」
「ど、どういうこと!?」
すると雪花が胸を張って答えた。
いや、透けてるからね?そんなにふんぞり返ると色々丸わかりですよ?
「私の方が胸が大きいから段に引っ掛かるのよ。その分登りやすかったわ」
「そ、そんな!あんまりよぉぉぉぉぉ……」
叫びながら紗雪が滑り落ちていった。
なんて残酷な……。
「優勝は雪花ちゃんです!おめでとうございます!」
奈々がバニーガール姿でぴょんぴょん跳ねながら告げた。
「お待たせ悠聖君。あなたのお雛様が来たわよ」
言いながら濡れ透け雪花が俺の所に近づいてくる。
「お、おぉ。おめでとう?」
「はぁ、大変だったわ。コレすごいヌルヌルするの」
また一歩近づいてくる。あれ?
「そ、そうか」
「やっぱり恋人同士だもの。いろいろ共有すべきよね?」
え?
「ちょっと待って?俺、まだ動けないんだけど?」
「ふふっ、知ってる♪」
微笑みながら手にヌルヌルをすくう。
ちょ、ちょっと待って!まじで!
「せーのっ!」
うひゃあぁぁぁぁ!!!
ポイッ(゜Д゜)ノ⌒☆
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