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進化と白紙の超能力者  作者: ARS
能力発現
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発現! 『可能性の原書』

最近長くなりがちです。

俺は気が付けば書庫らしき場所のど真ん中で立っていた。

つい先程まで俺はグラフト先生の戦いを見ていて俺はどうしたんだっけ。

確か頭が割れそうな痛みがして倒れたような気がする。


となると、ここは一体?


俺は周りを見渡す。

あたりには本棚しかなく椅子や机はなさそうだ。


ここで初めて前を向く。

そこには大きめの台みたいなものに丁度表紙が見えるように斜めに立て掛けられた本があった。


俺はそこに近づき表紙を見る。

その本には『白紙の原書』と書かれていた。

白紙はまぁいいとして原書はおそらく『原書オリジン』のことだろう。

俺は自然とその本を捲る。

そして、表紙の裏に気になることが書かれていた。


『可能性の原書オリジン

発現条件

1.様々な能力に対しての知識

2.最低でも六つの原書オリジンを視認すること

以上の通りが発現条件であり昇華条件である。

工程

《白紙の原書オリジン》+《進化の原書オリジン》+《工程の原書オリジン》=【可能性の原書オリジン

能力説明

白紙の原書オリジン

この工程は単体でも意味を成し、自分の体験した現象、視認した現象を書き込み解析などをする。

その情報は白紙の原書オリジンを開くことにより確認できるが、頭の中に刻んであるためいつでも確認出来る。


進化の原書オリジン

能力の拡張にも使用可能。

この工程は白紙の原書オリジンの脳力がないと機能は少なく工程原理を掴んだものを書き込み扱うことができる。

しかし、白紙の原書オリジンの機能の使用により視認した際に使われた工程全てを使うことが出来る。

今180工程可能


工程の原書オリジン

通常パイプの工程回路の可能性を変えより幅広く複雑な工程を組めるようになる。

他にも*****が出来る。


可能性の原書オリジン

ありとあらゆる能力の再現、改変をすることが出来る能力ただし『**』の再現、改変は不可。』


表紙の裏いや、見開き1ページにはこう書かれていた。

いろいろと気になるが今は考えている暇は無い。

そう思い次のページをめくるが白紙だった。

もう無いのかと思い次のページを捲るとそこには俺が生まれてからの情報が書かれていた。

0歳の時から触れてきた能力や勉学。

そして、武道や剣術などの戦闘方法の解析までも行なっていた。


そして、今日の記録を見る。


「…そういうことだったのか!」


俺は彼らの能力を見て叫ぶ。

不可解な現象の回答がそこには書いてあった。

そして最後にちょっとしたアドバイスが書かれていた。


原書オリジンの特徴

原書オリジンの昇華は普通の能力の昇華とは違います。

普通の能力の場合の昇華は能力の強さや能力の使い勝手が変わります。しかし、原書オリジンの場合それは昇華以外でも行われる基本ツールです。原書オリジンの場合の昇華は能力の拡張は勿論もう一つあまり知られていないものがあります。


【特異能力】の追加です。

第1昇華が行われることにより追加されるものです。

超能力みたいですがあくまで補助的なものです。

人によってそれぞれ違うものが使えますが第1昇華の状態では一つしか使えません。

コストみたいなものを考えて下さい。

昇華する度にそのコストは増えていきます。

そして、今現在あなたの使える【特異能力】は無しです。

異例の昇華となっていますので通常昇華より別の方に機能が傾いています。

その機能をしっかりとさせれば使えるようになります。


あとは自分で考えて下さい。

因みにこの空間ではシュミレートはできても能力の使用は出来ません。』


実際これだけのアドバイスでは無いがこれが一番良いアドバイスだった。

そして、俺は【特異能力】についての思案をし続けていた。

要するに昇華の機能が大き過ぎて別の方に詰め込みすぎてそこの拡張に回らなかったのだ。

要するにその部分の拡張はもうすでに行える状況ということだ。


ならば、『進化の原書オリジン』か『工程の原書オリジン』なら可能かもしれない。

しかし、出来たとしてどうやって使える【特異能力】の確認をするかだ。


待て、そういえば『白紙の原書オリジン』は向こうで開くことも出来たはずだ。

それでひょっとしたら確認出来るかもしれない。

その後失敗した後の戦い方を考えて俺は決意する。


「よし!いくぞ!」


…どこから出るの?

そして更に数分が経ち、俺はやっと本の裏表紙に帰り方を見つけたのだった。


************


俺は意識を覚醒させる。


次の瞬間目に映ったのはグラフト先生が三人に吹き飛ばされる瞬間だった。

そして、アブラドが【炎の剣】を振りかぶる。周りは俺のことを気にしていない。いや、気づいていない。

俺はすぐに能力が使えるか確認をする。

まずは小さく火を起こす。


「出来た!」


俺は小さな声で喜ぶ。

そして、俺はアドバイスにあったことを実行する。

直後、アブラドの能力が消える。

後は試すだけ…。


「【白紙の原書オリジン】起動。」


直後、あの本が現れる。

俺は本の一番最新のページを開く。


「【進化の現象オリジン】起動。」


俺の思い通りに起動が出来た。

直後本に新しく【特異能力】の欄が出てきた。


「【原書オリジン】の昇華確認。」


そして俺は相手を見据える。

それと同時に全員の視線がこちらに向く。


「今、何をしました?」


アブラドが驚いた表情で聞いてくる。


「はんっ」


挑発の為に俺は鼻で笑って返してやった。少しでも挑発をすれば隙をつきやすい。それに決めるにしても気が立ってくれたほうが楽である。


「どうやら死にたいようですね。」


ドンッ、空気が震える。

直後アブラドは消える。

バンッ、と後ろから盛大な音が聞こえて来る。アブラドは俺の後ろの壁に盛大にぶつかったのだ。


そう、簡単な話だ。


全員が全員同じような工程を持っているわけじゃ無い。

テロなんて起こしている時点で落ちこぼれ認定された原書オリジンであることは明確。

そして、彼らは似たような能力を持っていたわけでは無い。

その逆でバラバラな工程を保有していたのだ。

そして、つい先程壁にぶつかった人の工程は【集合の原書オリジン】といい持っている人はとても少ない能力である。

おまけに細かい能力の計測はしていないので使えない能力認定を受けている。


しかし、それの原書オリジンとなると話は変わってくる。

なぜなら、その能力の詳細はそれぞれの能力を集合させて分配したりする能力である。

要するに彼らの能力を一度集めてそして能力を使うという仕組みである。


それさえ分かれば簡単で同じように【集合】の工程を使用して能力に【工程の原書オリジン】を強制的に組み込ませ否定回路を作り上げて打ち消せばいい。

しかし、それは相手の許可が本来必要であるが相手そのものが【集合】を使っている間は【集合】させたものだと誤認出来るから出来た技であって通常では使えない技術だ。


「どうする?この人が倒れたらもうおしまい?」


わざと俺は煽る。相手が動き出すのを待つ為に。ここからは相手の動きが先程より読みやすい。


「なめてんじゃねぇぞ!」


ギルエラが動き出す。

両手に炎を纏って突っ込んでくる。


「待て!ギルエラ!

あいつ、何か隠してやがる!」


立也が止めに入っているが止まる気は無しのようだ。

そして、俺は本を消し接近してくるギルエラを待つ。

ギルエラは目の前のところで止まり両手で殴りかかってくる。

俺は炎を気にせずその両手を止める。


「はっ!」


ギルエラが笑う。

バンッ、と突然音が鳴る。

その瞬間、炎が消えてギルエラは倒れる。

決して死んだわけでわ無い。

あくまで気絶だ。

俺が行ったことは意外と簡単なことだ。


俺は相手に触れて直接【工程の原書オリジン】の反転回路を叩き込んだだけだ。

反転回路というのはその名の通り相手の使っている能力を逆流させる。

それによって回路のオーバーフローを起こして回路をめちゃくちゃにする能力である。

回路がめちゃくちゃになったことにより身体中に痛みが走り、それによってで気絶したのだ。

例え気絶しなくても回路がめちゃくちゃになっているため一時的に能力の使用ができなくなる。

しかし、それにも条件がある。


1.必ず能力を纏っている状態相手に触れなければならない。

2.工程数が4以下の能力じゃないと使えない。

それらの意外と厳しい条件になっている。

俺は燃えた手を【自己回復】の能力で治す。

これは確か母さんが料理中にケガした時に使った能力である。


因みに工程は

《強化》+《促進》+《自己》=【自己回復】

他にも《再生》+《自己》=【自己回復】

一つ目は一番扱いやすい。

二つ目の方は【再生】を使える人間が少なくて使う人が少ない。

俺の場合母さんが両方使えたので二つ同時に使用して回復を更に早めた。


「化け物かよ!リドルお前は後ろにいろ!俺が隙を作る。」


そう言って立也が懐からいくつかの水の入った瓶を取り出す。

そしてゆっくりと蓋をあける。

そして、一本一本の瓶に指を突っ込む。

彼の指が水に触れた直後水は集まり出す。

そして、水は剣の形になり立也はその剣を構える。

俺は彼の能力について知っていた。

だから、俺は炎を大きくあげる。

そして、それを纏めて刀の形に仕上げた。


「【ファイヤー芸術アート】刀!」


それを言った直後、立也の眉がピクリと動く。

そして、同時に動き出す。

両方とも粒子としては個体ではないためすり抜ける。

故に打ち合いではなく単純に振って避けてを延々と繰り返すだけだ。

しかし、相手は知らない。

俺には【特異能力】があることを…。

数分が経った頃俺の身体能力が跳ね上がる。

【特異能力】【身体強化】を使用している。

これは単純な身体能力の強化であり力や硬さが上がったわけではない。

そして、決着が着く。

俺は斬ろうとした直後刀から形を変える。

俺の手から炎で出来た刀が消える。

そして、拳に炎が集まる。


「【ファイヤー芸術アート】炎の籠手」


炎を纏った拳を振るう。

その拳は立也の腹にめり込み吹き飛ばす。

ドンッ、空気が震える。


「【ファイヤー芸術アート】炎の壁」


俺は焦らず炎の壁を作る。

直後炎の壁に大きな穴が空く。

穴からリドルの姿が見える。

ドンッ、再び空気が震える。

直後、腹に蹴りが飛んでくる。

ダンッ、俺はそのまま吹き飛ばされる。

しかし、一瞬で体制を立て直す。

「【特異能力】【知覚速度倍加】」

俺は速攻で【特異能力】を変更して対抗する。

ドンッ、同時に空気を揺らす。

バッン、拳と拳がぶつかり合う。

ゴゥッ!

今までに無い以上に空気を二人で震わせる。

そういった殴り合い蹴り合いがこの場で繰り広げられた。

次第に激しくなり一つ嵐が出来上がる。

数十分間ほど嵐の中の戦いが続く。

そして、戦局が動く。

ドウッ、直後風が止む。

リドルは宙に舞いあちこちを向いている。

俺は天井に張り付いていた。

俺は笑う。

そっと呟く。

「…発動【奇稲田クシナダの原書(オリジン】」

そう、グラフト先生の使用していた能力【奇稲田クシナダ原書オリジン】だ。

この能力は代償として最初のうちは生命を使用していた。

要するに寿命を使用していたのだ。

しかし、今は今残っている食事をした際のエネルギーを使用している。

そして、最後に…。


ゴゥッ!


嵐の如く空気が震える。

同時に思いっきり天井を蹴る。

この瞬間の落下速度はすでに異常なレベルであった。

その速度が加速していき殴る!

ゴフッ、リドルの腹を殴ると同時に妙に生々しく鈍い音が鳴り落下していく。

ゴンッ、落下音が大きく響いていく。

そして、リドルは白眼を向いており明らかに気絶していた。

その事実がこの場の勝利を物語っていた。


「伊坂井が…」

「あの伊坂井が…」

「いいとこ取りしやがって俺の頑張りはなんだ?」

「あの…生徒が?」


グラフト先生以外の人間がこの場で全員驚いていた。

俺は笑って腕を掲げる。

直後、周りからは歓声が響き渡る。

たった九人の歓声が…。

そして、俺は再び倒れた。

今回は少し複雑な内容になってますので、意味がわからない点がありましたら教えて下さい。


2020年2月11日言い回しなどの変更を行いました。この調子で前話などの修正をする予定。

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