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進化と白紙の超能力者  作者: ARS
能力発現
2/24

担任と始まる学校生活

この話の展開は早いです。

今日はぐっすりと寝むれたな。

朝起きた俺は伸びをしながら支度をする。

俺は学院の断面図を見ながらクラスと位置の確認をする。

1年7組が俺のクラスであった。

間違えないように何度も見直した後さっさと支度を済ませて家を出た。


「スーハー、よし!」

俺は一度深呼吸してから教室の扉を開ける。

ガラガラ、パシンッ

という音を立てながら開いた扉にビックリしながらも俺は教室の中を見渡す。

教室の中の人達はみんな同様に暗い顔をしていた。

まるで死刑宣告を受けた囚人のように(見たことない)。

俺はそんな人達を傍目に席に着く。

程なくして学校のチャイムがなった。

ガラガラ

と扉が開く音がした。

教室の扉の方を見ると一人の若い男性が立っていた。

「全員、注目!」

大きな声で叫んだ男性は教卓の前に立ち足を組んで、教室を見渡す。

「まぁいい、とりあえず自己紹介からだ。

俺はグラフト・イラードだ。

呼び名は最後に先生と着くならよっぽど不名誉ではない限り好きにしてくれ。」

俺達を見渡して溜息を吐きつつ自己紹介をする先生。

そして、再び言葉を続けていく。

「7組担当教師だ。

余計な期待はするな。

教えるのが下手でも文句を言うなよ。

それでも嫌なら…序列戦を上のクラスに挑んで勝つことだな。」

瞬間全員の目付きが変わった。

「んじゃ、第一回ホームルームを始める!」。

みんなの気迫が先程までとは違う正直怖い。



「学院長、しっかり仕事してください。」

現在学長室には二人の人物がいた。

下位精神エルフ』の女性と『人類』の若い男性であった。

「いや、だって面白くてさ。

グラフト君を7組に置くなんて馬鹿なのかな?」

そう、若い男性の方はこの学院の学院長である。

学院長は普段被っているフードをつけていない。

学院長は大爆笑しながら机に突っ伏していた。

「妥当な判断だと思うのですが?」

「何を言うんだ君は?

彼は実践演習向きの講師なのだよ。」

学院長は顔を上げて話し出した。

「彼を講師にしたのは僕でね、彼の能力は教師向きでね。

複重能力マルチスキル』は知っているだろ?」

女性は呆れた表情で返答をした。

「当たり前じゃないですか。

私は空前絶後の『五重能力フィフススキル』ですよ。」

『複重能力』とは、その名の通り生まれた時から使える能力、固有能力を複数持っている者を指す能力である。

「そうだったね。

そういえば君も『複重能力』だった。

彼も『複重能力』なんだよ。

おまけに二つの『原書』の能力持ちの『二重能力デュアルスキル』の持ち主なんだよ。」

「!!っ」

女性は驚きを隠せなかった。

「それは伝説級の能力ですよ!

何故そんな人がこの学院の講師に!!」

「君、ブーメランという言葉を知っているかい?」

「投げたら戻ってくるやつですよね。」

「君、さっきは自分の能力をなんて言った。」

「驚きのあまりにテンパってました。

私も人の事言えませんでした。」

素直に頭を下げる女性の表情は変化なかった。

学院長は溜息を吐きながら再び話し始める。

「僕と彼は同い年でね、今23歳でね僕の経歴は知っているだろ?」

「なっ!」

女性は大きく目を見開いた。

「そう、彼は有名にならなかった訳じゃない。

塗りつぶされてしまったんだ。

僕のやってきたことでね。」

学院長はあまりの驚きようを見て少し笑った。

そして女性の口がゆっくりと動き出した。

「学院長、あなたってそんなに若かったんですか?

もっと老けているのかと思った。」

…。

「驚くところそこー!!」

「はい、そこ以外ありません」





その後俺達は一人づつ自己紹介をしていった。

「お前達についてはわかった。

では、これから授業を始める。」

そうここからが超能力の勉強の本番なのだ。

………。

かったるい、つまらない、眠いの三拍子が揃ったある意味完璧授業がここには展開されていた。

ていうか、全員寝ているし。

それがしばらく続いて昼休みになった。

「んじゃ、昼休みだ。

全員しっかりと休むように」

俺達は全滅した。

誰一人して最後まで起きていることができなかった。

マンガとかで授業中寝る主人公の気持ちがとてもよくわかった瞬間だった。

「よう、伊坂井どうした?

机に突っ伏しているが?」

ふと話しかけてくる声が聞こえたから顔を上げるとそこには倉橋 涼介がいた。

「倉橋か、よぉ。

どうしたんだわざわざこんなところまで?」

気怠そうに言う俺に倉橋は溜息を吐いた。

「いや、昼だから飯を一緒に食おうかと思って。

それにしてもどうしたんだ?全員飯も食わずに倒れ伏せているが?」

「ある意味最強の催眠系能力を使われたようなものだ。」

俺が適当に答えると、倉橋は「なんだそれ」と言いながら近くの席を拝借して俺の向かい側に座った。

「とりあえず飯を食おうか。」

俺達はお互いに弁当を開け箸を持ち食べ始めた。

「そういえば倉橋のクラスは?」

「3組だがどうかしたのか?」

「いや、気になっただけだ。

というか、普通だな。」

俺がそう言うと倉橋は嫌な顔をした。

「言うなよ。

一番気にしているポイントなんだから。」

「ふーんそうか、なら能力は?」

すると、倉橋はスッと目を細めて周りを見る。

確認が終わったのか目を瞑りため息を再び吐く。

「お前な、普通は能力なんか聞かないものだぞ。

俺だったからよかったが他の奴が聞いたら避けられるぞ。」

「なんでだ?」

「固有能力は知られないからこその強みがある。

だから普通は知られたくないものなんだ。

お前だって知られたいか?」

呆れられながらもしっかりと話してくれる倉橋に感心を覚えながらも返答する。

「わからない。

俺、自分の能力について知らされたこと無いから…。」

俺がそう言うと再び目を細め口を開く。

「それまた何故?」

「俺は《原書》だとしか伝えてくれずにずっと隔離されていたからな。」

「そうなのか、悪いこと聞いたな。」

申し訳なさそうにしてきたが俺的にはそんなに気に病んでいる話では無い。

「いや、気にしないでいい。

嫌なことだったなら言っていないから」

「そうか」

それからはとりとめのない話を続けて昼休みの時間が終わっていく。

学校の授業って眠くなりますよね〜。

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