しんどいです。いろいろと……
そう冗談を言い合いながら、クラス表の前まできた。
「舞大、何組?」
「俺は――あったB組だ」
「まじかー俺A組だ」
「じゃあ、俺はこっちだから」
「おうっ」
二人はお互いのクラスに向かった。舞大は荷物を片付け、席に着いた。そしてまあまあかわいい新任の先生が入ってきた。
「私はこのクラスの担任の神崎時雨かんざきしぐれです。みんなよろしくね。そしたら、さっそく出席とるぞー」
一人一人名前が呼ばれる。自分の名前が呼ばれ返事をした。しかし一人だけ名前が呼ばれていない人がいた。
「桜井は休みか……」
まあ俺には関係ないか……
「おーい、如月舞大!」
ホームルームが終わったあと先生に呼ばれた
「放課後、私のところに来てくれ。今日休んでいる桜井の荷物あるから届けてやってくれ」
「いいですけど……俺、家わかりませんよ」
「あーそのことは大丈夫、君の家の隣らしいから」
そう言われ「はい……」と返した。
* * *
放課後――
「おおー、来たか来たか。そしたら、これよろしく」
ふと目をやるとそこには山積みされた教科書やプリントが重ねられている。
おかしいだろ……こんなに教材あったけ……
「すまないな、去年の道具もあるから」
ぺろっと舌を出し教師らしくない顔をした。
* * *
「はあー、やっと着いた……」
着いた場所は、自分の家の右側で普通の家だった。
重たかったー、荷物が普通の3倍あるんだが……
そして荷物を下ろしインターホンを押す。ピンポーンと音が鳴り数秒後、家のドアからお母さんらしき人が出てきた。
「あら、まーくんどうしたの?」
「あれ?ここっておばさんの家だったんですか?」
「そーよ、来たのは初めてだよね」
「そうですね、あとここに来た理由ですがここに真希さんがいるはずですが……」
「あの子はね、まあいろいろあってね……」