考察 なぜこんなにトラック転生が多いのか?
車道に飛び出した子供や動物を庇って、代わりにトラックに轢き殺されて異世界に転生──。
なろうテンプレの代表格ですね。私も数日前、この展開を裏側から描いた短編『神を嘲笑う者』を、なろうに投稿しました。
それにしても、なぜこの展開から始まる作品が多いのでしょうか?
答えは、「ホットスタート」と「感情移入のしやすさ」にあると、私は考えます。
ホットスタートというのは、出だしに劇的な展開を持ってきて、読者の興味を引く手法です。
私がこれを知ったのは、TRPGでいきなり戦闘から始めるというものだったのですが、『刑事コロンボ』や『古畑任三郎』で殺人シーンから物語が始まるのなんかも、ホットスタートの一種と言えるでしょう。
悪手の代表として「世界観の説明から始める」というものがありますが、これはホットスタートの真逆を行くものだからです。説明から入ると、読者は興味を持つ前に飽きてしまいます。
また、「子供や動物を庇って~」というのは、感情移入の面で主人公の善良さを説明するのために、非常にイージーかつ効果的な手段です。
凶器としてトラックが好まれる理由も、身近な脅威であり、庇うというアクションが起こしやすく、絵的にも派手、と感情移入のしやすい要素が三拍子揃っているからではないでしょうか。
以上、トラック転生考察でした。




