巫女様のお仕置きタイム
【巫女の部屋】
神「(巫女姉の部屋は相変わらず色んな『武器』が飾ってあって物騒だな。とても女の子の部屋とは思えん…)」
神「ところで巫女姉?その弓矢は?」
巫女「…神にはこの弓矢の『的』になっていただきます…最近命中精度も下がっています故…」
神「はぁっ!?な、なんで俺が的にならなきゃいけないんだよ!?」
巫女「ふ…当てたら…あなたの面白い悲鳴が聞けるからです…」
神「ひ、ひでぇっ!それが実の弟にすることかよ!」
巫女「では…覚悟なさい?」
神「や、やめてくれ~!ってか俺に大事な話があるんだろ?その為に呼んだんじゃないのかよ?」
巫女「ふ…そうでしたね…」
神「そうでしたねじゃねぇよ…危うく弓矢の的にされるとこだったぜ。で?一体なんの話?」
巫女「…あなた今朝…トイレに『天使様』が居たと言っていましたね?」
神「ああ」
巫女「あれから私なりにあなたの言う天使様の事を調べてみたのです…」
神「巫女姉…調べてくれたのか。それで?何かわかったのか?」
巫女「まだ断定は出来ませんが…あなたの言う天使様とはおそらく…」
巫女「…『トイレに棲む天使様』だと思われます…」
神「トイレに棲む…天使様?」
巫女「…その天使は…トイレにのみその姿を現す…」
神「ト、トイレにのみ…」
神「確かに言われてみれば俺が今日、てん子に会ったのは三回。それも全部トイレだったな…」
巫女「…てん子?」
神「ああ…彼女の名前だ。直接聞いた」
巫女「では…今朝現れたという天使様は…」
神「それが彼女だ。確かに今朝トイレに入っていたんだ」
巫女「なるほど…しかし…私や千夏にはその姿は見えなかった…」
神「よくわからないけど…それってつまり、俺にしかてん子の姿が見えなかったって解釈していいのか?」
巫女「そうなりますね…しかし何故…私達には見えないのに、神には見えるのでしょう…」
神「それは俺が聞きたいよ。ま、でもさ巫女姉?…ありがとな?」
巫女「何がです?」
神「天使様のコト調べてくれてさ。なんだかんだ言っても巫女姉は俺のコトを言うコトを信じてくれたんだな?」
巫女「ふ…お礼など不要ですよ…?」
巫女「…さて…天使様の話は置いておいて…本題である神のお仕置きを執行しなければ…」
神「そっちが本題かよ!?天使様のが本題だろ?お仕置きとかマジでやめてくれ」
巫女「問答無用…この姉の鞭を…とくと受けなさい…」
ヒュンヒュンヒュンヒュン!ピシィッ!
神「ひいぃっ!?」
巫女「神…覚悟は…いいですか?」
神「いや…よくないっす」ブルブル
巫女「おや…?」
神「ど、どうした?」
巫女「…神?その首のアザはなんです…?」
神「え?」
神「………」
神「(あっ…これはゆかりの…)」
巫女「何か…心当たりでも?」
神「い、いや…なんでもない」
巫女「…まあいいでしょう…あなたにはこれから無数のアザが増えるのですから…」キラリ
ピシピシピシィ!
神「(…こ、怖ぇ…)」ゾゾッ
巫女「…神?これもあなたをしつける為…」
神「あ、あの…出来れば優しくしつけていただけると有り難いのですが…」
巫女「優しく…ですか?」
巫女「…ではせめてお仕置き方法を神に選択させてあげましょう…」
神「へ?」
巫女「お仕置き方法は以下の3つ…」
一つ目…「火炙り」
二つ目…「水責め」
三つ目…「カリカリ」
神「いやいやいや!もはやしつけとかそういうレベルじゃないよこれ。しかも三つ目の『カリカリ』って…?」
巫女「さあ…選ぶのです…」
神「(どう考えても一と二は死亡フラグだろ。…やっぱりここは…)」
神「三つ目の『カリカリ』」
巫女「…カリカリ…ですね」
神「で?どんなお仕置きなんだ?」
巫女「それはこれから執行致します故…」キラリ
巫女「…執行する前に誉めておきましょう…『カリカリ』を選択したその勇気を…」
神「カリカリとは一体…」
巫女「ふ…これを御覧なさい…」
カサカサカサカサ~…
神「………」
神「ゴ、ゴキブリ…?しかも大量にいるし…」
巫女「これらは神の為に…捕らえておいたのです」キラリ
神「俺の為?い、意味がわからん」
神「この大量のゴキブリくんをどうしろと?」
巫女「食べるのです」サラッ
神「…へ?いまなんて?」
巫女「食べるのです…」
神「へ?よ、よく聞こえないな…」
巫女「食べるのです…」
神「…へ?」
ピシィッ!!
神「ひっ!?」ビクッ
巫女「しつこい…もう一度申します…食・べ・る・の・で・す…」サラリ
神「………」