第95話:ハネムーン最終章・至高の天界銀河と、はじまりの女神
深海での癒やしを終え、地上に戻ったリアムを待っていたのは、まばゆいばかりの純白の光でした。
最後に現れたのは、第12の妻。これまで影からリアムを、そして11人の妻たちを密かに見守り続けてきた、至高神キュートスの直系にして「運命の女神」の化身――ステラです。
「リアム様……。長い旅でしたね。最後に、私たちが初めて出会った場所……この宇宙の頂点、第12次元の『全知全能の天界銀河・ゼニス』へ戻りましょう」
ステラが手をかざすと、リアムの12対の光翼が共鳴し、二人は光の速さを超え、すべてが黄金とクリスタルで構成された「神の領域」へと降り立ちました。
ゼニスの中心、宇宙の全記録が刻まれている『真理の祭壇』。そこには、11人のママたちと12人の子供たちも既に集まっていました。
「……マスター。全員、揃った。……ここから、新しい歴史が始まる」
セレスが宣言すると、ステラはリアムに「全宇宙の平和」を象徴する王冠を授け、彼を優しく抱きしめました。
「リアム様、貴方が愛し、守り抜いたこの世界は、今ここで完成しました。貴方はもう、ただの大統領ではありません。全次元を愛で包む、真の王なのです」
リアムがステラに応えるように微笑むと、12対の光翼から放たれる「究極の愛」の波動が全宇宙を一周。その光は、過去・現在・未来のすべての不幸を「上書き」し、宇宙の始まりから終わりまでを「幸せな物語」へと書き換えてしまいました。
この瞬間、宇宙に存在するすべての知的生命体は、リアムを「自分たちの父親」として認識し、世界は一つの巨大な「家族」として完全に完成したのです。
この「究極の光」は、次元の最果てにこびりついていた、旧帝国の「負の感情そのもの」を具現化した闇の残滓をも、優しく包み込みました。
「……ああ、暖かい……。私は、何をそんなに怒っていたのだ……?」
かつてリアムを「無能」と蔑み、追い出した旧帝国のドロドロとした執念や憎しみは、光を浴びた瞬間に「パパに叱られて泣き止んだ子供の安心感」へと昇華されました。
旧帝国の歴史そのものが、リアムという偉大な王を生み出すための「必要だった試練」という輝かしい神話へと浄化され、帝国の残党たちは一人残らず、リアムの愛を称える「光の天使」へと姿を変え、家族の平和を見守る存在へと成仏していきました。
【この宇宙から、リアムを憎む者は一人もいなくなりました】
式を終え、リアムは12人の妻と12人の子供たちに囲まれて、ゼニスの丘から広大な銀河を見渡しました。
「みんな、ありがとう。僕の本当の幸せは、これから始まるんだね」




