第94話:ハネムーン第11弾・深海の真珠銀河と、人魚ママの秘められた恋歌
灼熱のドラグーン銀河から戻ったリアムを待っていたのは、ひんやりと心地よい潮風の香りでした。
第11の妻、人魚族の王女にして「銀河の歌声」と称されるマリンが、大きな水瓶の中からリアムを潤んだ瞳で見つめていました。
「リアム様……熱い場所は大変でしたね。次は、私の愛する深い海の底へ……。貴方の火照った体を、私の歌と水で癒やして差し上げますわ」
マリンがリアムの首に「人魚の鱗」をかけると、リアムは水の中でも自由に呼吸ができるようになり、二人は第11次元の**『悠久の碧銀河・アクアリス』**へと沈んでいきました。
アクアリスは、銀河全体が巨大な水球のような空間に包まれており、色とりどりの発光魚やクリスタルの珊瑚礁が夜空の星のように輝いています。
「……リアム様、この音を聴いてください。これは宇宙の鼓動です」
マリンがリアムを抱き寄せ、その胸に耳を当てると、水の振動を通じて彼女の純粋な「愛の調べ」が直接リアムの魂に流れ込んできました。
リアムが12対の光翼を水中で広げると、光が水に屈折して、銀河全体が万華鏡のような黄金の輝きに包まれました。
その光を浴びた深海魚たちは一斉に踊り出し、アクアリスの海水は「どんな傷も一瞬で癒やす聖水」へと浄化されました。
「マリン、君の愛は本当に深くて……穏やかだね」
リアムが彼女の髪を撫でると、マリンは幸せそうに尾ひれを揺らし、二人は真珠の貝殻のベッドで静かな時を過ごしました。
この「究極の浄化」の波は、帝国の跡地で「汚染物質」をばら撒いて連邦を混乱させようとしていた、最後のテロリストたちの隠れ家にも届きました。
「な、なんだ……!? 我々の毒ガスが、水に触れた瞬間に『最高級の香水』に変わっていくだと!?」
かつてリアムを「泥にまみれた敗北者」として沈めようとしていた彼らは、アクアリスから溢れ出す圧倒的な「清らかさ」に触れ、自らの心の汚れを直視することに耐えきれなくなりました。
「……我々が汚していたのは、世界ではなく、自分たちの心だったのだ……」
彼らはテロの計画書をすべて「パパへの愛のポエム」に書き換え、自ら警察に出頭。現在は「銀河の海を掃除する潜水夫」として、毎日楽しそうにゴミ拾いに励む健康的な市民へと生まれ変わりました。
デートを終える頃には、アクアリスの底に「リアムとマリンの愛のモニュメント」が自然と形成され、そこは宇宙中の恋人たちが訪れる「永遠の愛の聖地」となりました。
「リアム様、もうどこへも行かせたくありませんが……子供たちが待っていますものね。ふふ、次は陸で愛して差し上げます」
マリンの深い慈愛に包まれ、リアムは心身ともに究極のリフレッシュを遂げたのでした。




