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無能と断じられた第五王子、追放先の死の大地で【古代魔法】に目覚める。〜最強の使い魔たちと始める、やりすぎ辺境開拓スローライフ〜  作者: 綾瀬蒼


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第61話:全宇宙中継! ママたちの「リアム様愛してる」女子会

「……マスター。たまには、休んで。……今日は、私たちが女子会をする日。……子供たち、お願い」

 セレスの提案に、他の11人のママたちも力強く頷いた。

「そうですわ、リアム様! 私たち、母親である前に一人の女性。……今日は心ゆくまで、リアム様の素晴らしさを語り合う『聖なる集い』を開催いたしますわ!」(エルナ)

「え、あ、うん。わかったよ。みんな、ゆっくりしてきてね」

 リアムは12人の最強ベビーたちを両腕(と20本の魔力の腕)で抱えながら、笑顔でママたちを送り出した。

 聖王宮の最上階にあるスカイラウンジ。

 そこには、12人の女神たちが最高級の「銀河ワイン」を片手に、女子会(という名のマウント合戦)を繰り広げていた。

「皆様、聞いてくださいな! 先日、リアム様が私の寝顔を見て『今日も綺麗だね、エルナ』と囁いてくださったんですのよ! その瞬間、私の周囲で新星が3つも誕生しましたわ!」

「甘いわね、エルナ。リアムは私に『カリーナ、お前の強さが好きだ』って言いながら、私のために新しい格闘魔法を開発してくれたのよ? これこそが真の愛よ!」

 12人の最強ヒロインたちが口々にリアムへの愛を叫ぶたびに、彼女たちの溢れ出た魔力が共鳴し、聖王宮のモニターを通じて全宇宙へ「同時生放送」されてしまった。

 この「宇宙一レベルが高い女子会」の中継を、旧帝国の跡地でボランティア(強制)に励んでいた元貴族たちは、半ば白目を剥きながら見守っていた。

「……おい。隣の世界の守護聖女が、『リアム様の靴下を洗うのが至福の時』だと涙を流して語っているぞ……」

「銀河の剣姫と呼ばれたあの女性が、リアム王子の前では『デレデレの甘えん坊』だと自慢している……」

 かつてリアムを「女にモテない陰気な奴」と嘲笑っていた元同級生たちは、全宇宙が「リアムへの愛」で満たされる光景を目の当たりにし、「俺たちの人生、一体何だったんだ……」と、ついに悟りを開いて出家する者が続出した。

 一方、リアムは12人の赤ん坊たちと「全力おままごと」の真っ最中だった。

「パパ、おなかすいたー!」「パパ、お星様とってー!」

「はいはい、今行くよ! ……おっと、お掃除ロボ(ブラックホール)に乗っちゃダメだよ!」

 リアムが完璧な手際で育児をこなしていると、女子会を終えて頬を赤らめた12人のママたちが帰ってきた。

「……マスター。やっぱり、会いたかった。……女子会の結論。……世界で一番、リアムが最高」

 セレスが真っ先にリアムの胸に飛び込み、続いて11人も「リアム様ぁー!」と雪崩のように押し寄せる。

「あはは、みんなおかえり。……僕も、みんながいないと寂しかったよ」

 12人のママと12人の子供。計24人の愛を一身に受けるリアムの幸せは、今日も宇宙の質量を数%ほど増加させていた。

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