表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無能と断じられた第五王子、追放先の死の大地で【古代魔法】に目覚める。〜最強の使い魔たちと始める、やりすぎ辺境開拓スローライフ〜  作者: 綾瀬蒼


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/86

第48話:一夜の奇跡と、銀河最強の産声

翌朝。スローライフ王国の聖王宮から、かつてないほど純粋で強大な「生命の奔流」が黄金の光となって宇宙全土へ放たれた。

 寝室の巨大ベッドの上で、リアムは文字通り「真っ白な灰」のようになって横たわっていた。

「……はは、みんな元気すぎるよ……。僕の古代魔力が、全部吸い尽くされた気分だ……」

 だが、その傍らに座る11人のヒロインたちの表情は、昨日までとは一変していた。

 エルナは慈愛に満ちた聖女の微笑みを浮かべ、リヴィアは剣を置いて優しく自分の腹部をさすり、アイリスは騎士としての険しさを完全に消して、至福の表情で空を見上げている。

「……マスター。起きて。……みんな、私と同じ『旋律』になった。……すごい。12個の新しい銀河が、ここで拍動してる」

 先に懐妊していたセレスが、11人の手を取りながら静かに告げた。

 そう、リアムの規格外の魔力と、11人の切実な愛が結びついた結果、「ヒロイン全員が同時に懐妊する」という、確率論を次元ごと破壊する奇跡が起きたのである。

「リアム様……ありがとうございます。私、世界で一番幸せな聖女ですわ……!」

「私たちの子供が全員揃ったら、それだけで宇宙最強の軍団が作れますね、リアム様」

 幸せの絶頂に沸く王宮。しかし、その強大すぎる生命エネルギーの誕生に、宇宙のパワーバランスが崩れ始めた。

 あまりにも強力な「12人の子供」の魔力を感じ取り、旧帝国の跡地に居抜きで引っ越してきた「異次元の魔王」が、真っ青になって挨拶(命乞い)にやってきた。

「あ、あの……隣の国に越してきた魔王ですが……。先ほどから漏れ出している『赤ん坊のプレッシャー』で、我が軍の魔物たちが全員、恐怖で卒倒してしまいまして……。静かにしていただけないでしょうか……?」

 魔王が震えながら差し出したのは、魔界の至宝とされる「呪いのダイヤモンド」。

「あ、ごめんね。今、みんなで胎教のために宇宙を掃除してたんだ。……その石、ちょうどいいや。子供たちの『ガラガラ』の重しに使うよ」

 リアムが指先でダイヤモンドに触れると、呪いが一瞬で浄化され、一撃で銀河を粉砕するほどの質量を持つ「世界一重いガラガラ」へと作り替えられた。

「ひいいっ! 呪いの秘宝を子供のおもちゃに!? 申し訳ありませんでした、すぐに出ていきますぅぅ!」

 魔王は、自分が「魔王」であることすら忘れて、隣の銀河まで全速力で逃げ帰っていった。

「さあ、みんな。お腹に障るから、変な奴の相手は僕に任せて。……今日は、12人分のご馳走を作るからね!」

 リアムの「パパとしての伝説」は、まだ産声すら上がっていない段階で、すでに全宇宙を震え上がらせていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ