表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無能と断じられた第五王子、追放先の死の大地で【古代魔法】に目覚める。〜最強の使い魔たちと始める、やりすぎ辺境開拓スローライフ〜  作者: 綾瀬蒼


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/78

第26話:銀河鉄道の夜を越えて、深宇宙へ

「よし、決めたよ。まだ誰も見たことがない、星の海の果てまで行ってみよう!」

 リアムがそう宣言した瞬間、月の神殿とドッキングしていた空中島が、まばゆい銀色の光に包まれました。

『古代魔法:【銀河航法・天の川ミルキーウェイ】。……島の構造を亜光速航行形態へシフト。居住区の重力を再定義するね』

 島を取り巻くドーム状の障壁が多層構造になり、後方には七色の魔力噴射プラズマが形成されます。もはや島ではなく、一つの「惑星級移動要塞」と化した拠点が、月面を静かに離れました。

「すごいですぅ! 星が……星が後ろに流れていくですよ!」

 ミーシャが窓に張り付いて叫びます。

「リアム様、あちらに見える赤い星は……火星、でしょうか? 禍々しい戦の気配を感じますわ」

 リヴィアが騎士の直感で剣の柄に手をかけました。

「ちょっと寄ってみようか。新しい野菜の種とかあるかもしれないし」

 リアムが軽く指を動かすと、空中島は一瞬で火星の軌道へと到達。

 しかし、そこで彼らを待ち受けていたのは、巨大な岩石を加工して作られた「宇宙海賊」の艦隊でした。

『こちら火星略奪団! 妙な形の宇宙船(島)を発見した! 直ちに停船し、積んでいる金目の物と女を差し出せ!』

「……マスター。あの鉄の塊、うるさい。……消していい?」

 セレスが虚無の魔力を指先に集めますが、リアムは苦笑してそれを止めました。

「待ってセレス。せっかく宇宙に来たんだから、もっと平和的に解決しよう。……巨神くん、出番だよ」

 島の守護者となった「星喰らいの巨神」が、空中島から宇宙空間へと飛び出します。

 そして、襲いかかってくる海賊船を――「巨大なハエ叩き」のようにパチンとはたき落とし、そのまま海賊たちの母艦を片手で掴んで、空中島の「家畜エリア」へと運び込みました。

「な、なんなんだ貴様らはぁ! 我ら火星最強の海賊が、手も足も出ないだと!?」

 引きずり出された海賊の首領は、なんと片目に眼帯をした勝気な「猫族の女海賊」でした。

「あ、ごめんね。お腹空いてる? 宇宙は長旅になりそうだし、君たちも僕たちの島で働いてみる?」

 リアムが差し出したのは、月で作った「特製・宇宙イチゴのショートケーキ」。

 その一口を食べた瞬間、女海賊の瞳からボロボロと涙がこぼれ落ちました。

「……負けたわ。こんな美味しいものを作る男に、勝てるわけないじゃない……。アタイの名前はカリーナ。あんたを『宇宙の王』として認めてやるわ!」

 こうして、リアムのハーレム(兼・乗組員)に、8人目のヒロイン「女海賊」が加わりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ