表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無能と断じられた第五王子、追放先の死の大地で【古代魔法】に目覚める。〜最強の使い魔たちと始める、やりすぎ辺境開拓スローライフ〜  作者: 綾瀬蒼


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/74

第19話:南の楽園と、乙女たちの水着大決戦

「リアム様! 毎日、空の上だと気が滅入るですよ! たまにはバカンス! 海で羽を伸ばすのが一番ですぅ!」

 ミーシャの提案で、空中島は高度を下げ、未知の大洋に浮かぶ無人のエメラルド島へとたどり着いた。

「わあ、綺麗な海……。砂浜も真っ白だね」

 リアムが浜辺に降り立つと、背後から凄まじい「熱気」が伝わってきた。

「リアム様! 見てください、この日のために……古代魔法の織機で仕立てた『聖なる水着』ですわ!」

 最初に現れたのは、清楚な白のビキニを纏ったエルナ。だが、その布面積は明らかに聖女としては「攻めすぎ」だった。

「ふん、海なら動きやすさが一番だ! ……どうだ、リアム様。似合っているか?」

 リヴィアは真紅の競泳タイプだが、鍛えられたしなやかな肢体が眩しい。

「……マスター。私、海、初めて。……溶けない?」

 セレスは薄青のパレオを巻き、ルナは「ドラゴンは裸が正装よ!」と豪語していたが、無理やりミーシャにフリルの水着を着せられて赤面している。

「みんな、すごく似合ってるよ。……せっかくの海だし、もっと楽しくしよう」

 リアムが海面に手をかざすと、再び「古代魔法」が唸りを上げた。

『古代魔法:【環境調整・常夏トロピカル・パラダイス】。……水温を最適化。ついでに、海水を最高級の化粧水と同じ成分に変更しました』

「ええっ!? お、お肌がツルツルになるですぅ! これ、瓶に詰めて売ったら国が買えるですよ!」

 ミーシャが叫ぶが、リアムはさらに指を動かす。

「あっちには大きな滑り台と、波のプールも作ってみたよ」

 砂浜から海に向かって、宝石でできた巨大なウォータースライダーが出現する。もはやただの海ではなく、「神の遊園地」だ。

 ヒロインたちはリアムの気を引こうと、ビーチバレーを始めるが……。

「いっけぇぇ! 聖なるスパイク!!(魔力全開)」

「甘い! 竜王のレシーブよ!!(衝撃波で海が割れる)」

 ドゴォォォォォン!! と爆音が響き、島の一部が削れるほどの超次元スポーツが展開される。

「あはは、みんな楽しそうだね」

 リアムが冷えたヤシの実ジュースを飲みながら微笑んでいると、沖合から巨大な影が近づいてきた。

「……マスター。何か、来る。……お魚さんじゃない」

 セレスが指差した先。そこには、リアムが生み出したあまりに濃密な魔力の波動に引き寄せられた、伝説の深海族マーメイドの姫が、驚愕の表情で海面から顔を出していた。

「な、なんなのですか、この芳醇な海は……!? わ、私たちの聖域よりも、ずっと清らかな魔力が溢れています……っ!」

 どうやら、リアムのバカンスは、海の住人までをも虜にしてしまったらしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ