第138話:NO.1パパ決定戦! ~微笑み一つでライバルが息子に?~
「今日は138(いいパパ)の日。宇宙一のパパを決める『全宇宙パパ・コンテスト』の開催ですわ!」
エルナの宣言により、聖王宮の広場に特設ステージが設置されました。集まったのは、各銀河から選りすぐられた「自称・いいパパ」たち。
豪快に子供を肩車する「剛腕パパ」や、PTAの星と呼ばれる「理論派パパ」、さらには養子の魔王までもが「厳格パパ」としてエントリーしています。
「僕はコンテストなんて出たくないんだけど……」
「……マスター。不可避。……パパが優勝しないと、宇宙の『パパの定義』が歪む。……セレス、審査員を買収……ではなく、パパの魅力を120%引き出す照明をセット」
コンテストが始まり、ライバルたちが次々と特技を披露します。
「俺は子供のために、惑星一つを公園に改造した!」
「私は娘のために、銀河系の歴史をすべて書き換えてハッピーエンドにした!」
スケールの大きなアピールが続く中、ついにリアムの番がやってきました。リアムは緊張しながらステージに立ち、客席にいる自分の子供たちを見つめて、ただ一言、
「みんな、いつもありがとう。大好きだよ」
と、最高に慈愛に満ちた「いつもの笑顔」を向けました。
その瞬間、会場を包み込んだのは、銀河を浄化するほどの『究極のパパ・オーラ』。
「……ッ!? な、なんだこの包容力は……。厳しく育てることが愛だと思っていたが、あの笑顔に包まれたい……。というか、むしろ僕が抱っこされたい……」
剛腕パパが涙を流して膝をつきます。
「理論では説明できない……。あの微笑みこそが、宇宙の定数……。パパ様……僕を養子にしてください!」
理論派パパまでもが、持っていた眼鏡を投げ捨ててリアムに駆け寄ります。
気がつけば、ステージ上のライバルパパたちが全員、リアムの足元に縋り付き、「パパぁー!」「兄貴ぃー!」「僕たちをよしよししてー!」と号泣するカオスな事態に。
「……マスター。優勝。……というか、全宇宙のパパが『リアムパパの子供』になった。……パパの子供の数が、数兆人規模に増加。……お年玉の予算が、宇宙の総資産を超過」
「待って! 僕は24人のパパで手一杯なんだってば! みんな、しっかりして! 君たちも自分の子供のパパでしょ!?」
結局、コンテストは「リアムが全宇宙のパパのパパになる」という、誰も予想しなかった(あるいは全員が予感していた)結末で幕を閉じるのでした。




