第132話:神の啓示か、ただのボヤキか。~解釈違いで銀河大戦!?~
「……もう、神様でも何でもいいよ。その代わり、みんなの役に立つなら相談に乗るよ。それがパパの務めだからね」
神殿の奥深く(という名のマッサージチェア付きリビング)に鎮座したリアム。しかし、彼のもとに届いた「神託」を求める相談は、どれもこれもリアムの胃を直接攻撃する内容ばかりでした。
「パパ様、お助けください! 現在、銀河系は二つの派閥に分かれて、滅亡寸前の論争を繰り広げているのです!」
震えながら訴える信者に、リアムは身を乗り出しました。
「えっ!? 滅亡!? どんな深刻な問題なんだい?」
「はい……。パパ様の伝説の聖典『漆黒の翼が疼く夜』の第3節、【孤独を噛み締め、月を喰らう】という一節についてです! 『実際に月を食べるほどの空腹(物理)』派と、『孤独という名の精神的飢餓』派が武装蜂起しているのです!」
「どっちも違うよ!! 昔、夜中にお腹が空いて冷蔵庫のチーズ(丸いから月)をこっそり食べた時の日記だよ、それ!!」
リアムの真実の叫び。しかし、セレスがそれを瞬時に「神の暗号」へと翻訳します。
「……マスター。翻訳完了。……『物理的な糧と精神の糧、その両立を説く中道の教え』。……あるいは、『チーズを月と見做すパパの圧倒的俯瞰視点』。……信者たち、深く納得。……感動のあまり涙を流して和解中」
「なんでそうなるの!? 恥ずかしい過去を深読みしないで!」
さらに、相談は続きます。
「パパ様! 昨日の夕食でパパ様が残した『パセリ』。これは『平和のために、時に自己を犠牲にせよ』という啓示ですか? それとも『不要な争い(パセリ)は避けるべき』という教えですか?」
「ただの好き嫌いだよ! 苦いのが苦手なだけなんだ!」
リアムが人間らしい弱音を吐くたびに、ママたちが背後から「ああ……なんと深い慈悲……!」「『弱さを見せる勇気』という新たな教義ですね!」と勝手にメモを取り、全世界に発信。
最終的に、リアムが「もう放っておいてよ!」と叫んで布団に潜り込んだ姿は、『神の沈黙(長期休暇推奨)』として全宇宙に受理され、その日は「全宇宙・一斉ひきこもりデー」として、銀河中の電気が消されるのでした。
「……僕、ただのパパに戻れる日、来るのかな……」




