第126話:20歳のパパ復活! ~罵倒はご褒美ですか?~
「……はっ! 僕は一体、何を……?」
20回目のキス(セレスによる強烈な一撃)を受けた瞬間、リアムの体に聖なる光が戻りました。中二病の闇オーラは霧散し、身長もいつものスラリとした聖王の姿へ。精神年齢も無事に二十代へと帰還しました。
「リアム様! お帰りなさいませ! 私たちのこと、もうババァなんて呼びませんわよね!?」
エルナが涙ながらに抱きつくと、リアムは優しく微笑んでその頭を撫でました。
「ごめんね、みんな。あんなに酷いことを言うなんて……。でも、僕の失礼な言葉を求めている人が、この宇宙にはまだたくさんいるみたいなんだ」
リアムが窓の外を指差すと、そこには「パパ様に罵られたい」「ババァと呼ばれて開眼したい」という、思春期リアムの暴言に魅了された全宇宙のドMな住人たちが、銀河を埋め尽くすほどの行列を作っていました。
「……マスター。事態、斜め上。……パパの『反抗期』が新たな性癖を爆発させた。……パパ、責任を取って『罵倒サービス』を開始しようとしている」
リアムは全知全能の慈愛で考えました。「みんながそれを望むなら、僕は全力で応えたい!」
こうして、復活したばかりの聖王パパによる、前代未聞の『聖なる罵倒会』が開催されました。
「おい、そこでもたもたしてるバ……バカ共! 僕の前に並べ! 鈍重な動きをするんじゃない!」
リアムが赤面しながら精一杯の暴言を吐くと、住人たちは「パパ様の『バカ』をいただいたぁぁ!」「もっと蔑んでください!」と、宇宙が震えるほどの歓喜の声を上げます。
「違うんだ、僕はみんなを傷つけたくないんだ……! なのに、どうして罵ると喜ぶの!? もう、お前ら全員、僕の言うことを聞かない『悪い子』だ!!」
その「悪い子」というフレーズがクリティカルヒット。全宇宙が幸福なショックで一時停止しました。
結局、12人のママたちが「パパをこれ以上汚させませんわ!」と行列を次元の彼方へ吹き飛ばし、リアムを再びエプロン姿に着替えさせてキッチンへ幽閉。
「パパは美味しいスープだけ作っていればいいんですのよ!」
「……やっぱり、普通のパパが一番難しいね……」




