第121話:ワイルド・パパ計画! ~優しすぎると「悪い男」になれません~
「リアム様、最近のあなたは優しすぎて、もはや聖母のようですわ。でも、たまにはドキッとするような『悪い男』の姿も見たい……そう思いませんこと?」
エルナのその一言で、ママたちの「パパ改造委員会」が結成されました。
猫になったり、ポエムを詠んだり、オムライスを作ったり……そんな「可愛いパパ」もいいけれど、たまには全宇宙を支配する冷徹な覇王としての姿を拝みたい。それがママたちの願いでした。
「いや、僕はもともと平和主義だし、悪い男なんて無理だよ……」
「……マスター。不可能はない。……私が『ワイルド・プログラム』をインストールした。……今からパパは、銀河一の不良」
セレスがポチッとスイッチを押した瞬間、リアムの服装が激変!
いつものエプロンはどこへやら、素肌に黒い革ジャン、鎖のネックレス、そして前髪をグッと上げた「ワイルド・リアム」が誕生しました。
「……ふっ。宇宙なんて、俺の掌の上で転がしてやるぜ。……おい、そこの女。……お茶、淹れてくれ。……熱めにな(キリッ)」
精一杯の「悪い男」を演じるリアム。その不慣れなセリフと、隠しきれない育ちの良さに、ママたちは悶絶。
「きゃー! リアム様が命令してくださったわ! でも、言い終わった後に『あ、熱すぎたら火傷しちゃうから気をつけてね』って小声で付け加えるところが最高にパパだわ!」
しかし、改造は止まりません。次は「ワイルドな食事」に挑戦。
「男なら、フォークなんて使わねえ……。素手でこの肉(魔獣の丸焼き)を喰らってやる……!」
と豪語したものの、肉が熱すぎて「アチチッ!」と指をくわえて涙目になるリアム。
「……もうダメだ。やっぱり僕に『悪い男』は向いてないよ……」
最後には革ジャンを脱ぎ捨て、「みんな、ごめんね。お詫びにアップルパイ焼くから許して」といつもの笑顔に戻ってしまいました。
結局、ママたちは「無理に悪ぶるパパ」が一番面白くて可愛い、という新境地に達し、リアムの「ワイルドな写真」は全宇宙に『反抗期パパの貴重な資料』としてばら撒かれるのでした。




