第110話:パパ、エプロンを脱ぎ捨てる? 恐怖の「スパルタ騎士団」訓練
「……このままではいけない。僕は猫じゃないし、ASMR製造機でもないんだ。全宇宙を救った『最強の男』としての姿を見せなければ!」
語尾に「にゃ」が混じるのを必死に堪え、リアムは12対の光翼を鋭く展開。いつものエプロンを脱ぎ捨て、伝説の聖王鎧を身に纏い、連邦騎士団の訓練場へと降り立ちました。
「みんな、聞け! 今日から特訓だ! 甘えは許さないぞ!」
リアムの凛々しい姿に、数万人のエリート騎士たちは一瞬で静まり返りました。……が、次の瞬間。
「「「パ、パパぁぁぁぁ!! カッコいいよパパーーー!!」」」
地響きのような歓声と共に、屈強な騎士たちが武器を投げ捨て、リアムに向かって全力疾走してきました。
「わわっ、ちょっと待って! 僕は今、厳格な教官なんだぞ! 膝に抱きつかないで! 鎧の隙間に手紙を入れないで!」
リアムが必死に距離を取ろうと剣を構えますが、騎士たちは「ああっ! パパの剣筋、しなやかすぎて目力が溶ける!」「もっと叱ってください、パパ教官!」と、むしろ悦びに浸る始末。
「……マスター。訓練、不可能。……騎士たち、戦意喪失どころか、全員『パパの養子になりたい欲』で脳がパンク。……このままでは連邦の防衛力が、パパへの愛だけで構成される」
セレスが冷静に(録画しながら)分析する横で、12人の子供たちまでが「パパ、ぼくたちも特訓してー!」と木刀を持って参戦。
結局、リアムが「もっと腰を落として!」と指導すると、騎士たちは「パパに腰の位置を直された……!」と感動のあまり気絶。リアムが「気合を入れろ!」と叫ぶと、その声が「聖なる祝福」となって騎士たちの能力値を限界突破させ、訓練場が幸福の光で消滅しました。
「もうダメだ……。僕が真面目になればなるほど、みんなのテンションがおかしくなる……!」
最後には、倒れた騎士たちに「大丈夫?」と手を差し伸べたせいで、再び「やっぱりパパは優しい!」と包囲され、結局エプロン姿に戻されて「お疲れ様会」の焼きそばを焼かされるリアムなのでした。




