第105話:モフモフ警報発令! パパ、猫宇宙で「にゃあ」と鳴く
「もう無理だ……。ワイルドになってもモテるなら、いっそ人間をやめるしかない……!」
極限まで追い詰められたリアムは、子供たちが「パパが疲れた時の避難所」として極秘に建設していた第105次元『にゃんだふる・ギャラクシー』のゲートを叩きました。そこは、足を踏み入れた者の精神と肉体を「最も可愛がられる存在」に変換する、恐ろしい癒やし空間。
「さらば、悩めるパパの日々よ! 僕は今日から、ただの毛玉になるんだ!」
光の中に飛び込んだリアム。次の瞬間、12対の光翼は小さな天使の羽のような産毛になり、黄金の髪はフワフワの白毛に。頭の上にはピコピコと動く三角の耳、お尻からは感情に正直な鍵尻尾が生えてきました。
「……にゃ、にゃあ?(あれ、声が出ない?)」
そこにいたのは、クリクリの瞳で宇宙を映し出す、伝説の「聖猫リアム」。
しかし、逃げ込んだはずのその場所に、すでに「パパの失踪」を予感していた24人の家族が先回りしていました。
「……マスター。発見。……というか、可愛すぎて語彙力が消失。……にゃんこパパ、保護(拉致)決定」
セレスが鼻血を出しながら、無機質なはずの腕でリアムを抱きしめ、頬ずりを開始。
「何これ……! 天国!? 天国はここにあったのね!?」
エルナたちママ軍団は、あまりの可愛さに「尊さのビッグバン」を起こし、全員が同時に気絶。しかし、意識を失いながらも手だけは動いて、リアムの顎の下を撫でまわします。
「パパがちっちゃくなったー! モフモフだー!」
子供たちも加わり、猫リアムは24人に代わる代わる抱っこされ、ちゅーる(最高級魔力濃縮液)を貢がれ、一生分のお腹撫で撫でを経験することに。
さらには、この「猫パパ」の姿が全宇宙にライブ中継されると、全次元の住人が「パパが猫になった……!」「今すぐ猫缶を献上しろ!」と暴走。全宇宙の通貨が「煮干し」と「またたび」に固定され、全銀河がパパを愛でるためだけの「猫カフェ」と化してしまいました。
「にゃ、にゃあ……(結局、人間だった時より忙しいにゃ……)」
ゴロゴロと喉を鳴らされながら、リアムの「休暇」は、宇宙で最も激しく、最もモフモフな「接待」へと変わっていくのでした。




