愛は道連れ余は情け
いつからだろう。
誰かを「好き」と思うことが、怖くなったのは。
小さな頃は、まっすぐだった。感情も、言葉も、世界も。
けれど、時が経つにつれ、その透明な何かは曇っていった。
自分の気持ちは正しいのか、
そんな気持ちばかりが先に立って、
僕は自分の“本当”が、どこか遠くへいってしまった気がしていた。
けれど、ある日――
世界が色を取り戻すような出会いがあった。
それが、始まりだった。
「一緒にいたい」と強く願った、確かな想い。
これは、一人の青年と、一人の少女が、
忘れていた“本当”をもう一度見つけにいく物語。
夜が更けるまで
2025/07/13 17:00