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俺の故郷の土「赤玉土」が最強すぎる件について。あと用土の作り方の解説。あと土と鉢のレビューも添えて。

AKADAMA……

それは世界各国の盆栽マニアやアクアリウム趣味の方々が、両手をあげて讃える土。


日本の関東ローム層でしか採取できないそれは、日本の土壌の豊かさを示している


ほどよい排水性。ほどよい保肥性。

万能すぎて、ぶっちゃけ大粒の赤玉土さえあればなんでもできる。


小さい植物なら大粒を崩して中粒小粒にすれば良いし、すり潰せば腐葉土の代わりになる。無敵か、赤玉土。


鉢底石には大粒の赤玉土を用いれば良い。

というか鉢底石ってあんまり意味ないよね。

石だから水を吸わないので、土の量が減らせて、結果として水はけが良くなる

……のだけれど誤差。誤差すぎる。あまりに誤差。根張りを悪くしてまで入れる意味とは?


そんな最強の土が、ヨドバシ通販なら、16リットルで560円くらい。ポイント差し引くと500円くらいかな。

16リットルで500円ってマジで言うとる?

しかも16キロを送料無料で、家まで届けてくれる。勝ちすぎる。


まぁ欲を言えば硬質赤玉土ーー通称「3本線」を選びたいのが本音です。高級志向でいきたいぜ!

ちなみに土には小粒、中粒、大粒とかありますよね。アレって6ミリから12ミリが中粒らしいっすよ。6ミリ以下が小粒。12ミリ以上が大粒ですな。


じゃあ赤玉土へ祈りを捧げたところで。

植え替え、話しますか。あと土の種類についても。


ーー植え替えの仕方についてーー


微塵を抜きます。

微塵とは崩れてボロボロになった、粉っぽい土です。運搬の最中に擦れたり、削れたりするんですね。粉っぽい土は水をたっぷり吸う上、根張りも悪いです。最悪です。根腐れや徒長の原因となります。


ザルやフルイを用意します。赤玉土を〜、しゃかしゃか〜!

はい、微塵が落ちました。土が穴から溢れないように、鉢底ネットを敷きます。

植えますおわり!最初はグラグラしてるかもだけど、そのうち根っこ張って安定するよ。


暇ならマグァンプKの大粒タイプでも、混ぜとけば良いと思うよ。

液体肥料は効果が強すぎて徒長を起こします。でも水苔で育てる系の植物は薄めた液肥とかあげんとイカンので大変ですな。

オルトランとかの土壌殺虫剤は、植え付けたあとで土の表面に撒けば効果が出ます。水で溶けて染みるんですねぇ。


鉢底ネットですが、何かしらで代用できそうです。

ミカンや玉ねぎが入ってるネットとか、なんだったら薄っぺらい布でも。


まぁ……せっかくなので買っておくのを勧めます。

こういうのを買ったときのワクワク感、ひとしおです。多肉を増やすときにも役立ちます。


もし質の良い、多孔質の素焼き鉢を使っているなら、砕いた赤玉土を混ぜても良いかも。

でも最近は素焼き鉢と駄温鉢の違いがわからんエアプが多いです。ホームセンターで売ってるのは全て駄温鉢だと思ってください。


ちなみにボクはユーフォルビア・フィッシュボーンの根っこを、素焼き鉢でカピカピにしたことあります。

排水性が良すぎて干からびたってトコです。ユーフォルビアは根っこよわよわなので。

ちなみに用土は赤玉土4鹿沼土4ひゅうが土2でした。


素焼き鉢の話ついでに、鉢レビューします。


ーー素焼き鉢ーー

品質は最高。でも駄温鉢と間違える可能性あり。


素焼き鉢を買う場合、ホームセンターでもメルカリでもなく、チャームなどの園芸業者で購入しましょう。ホームセンターで売っているのは決まって駄温鉢。


近頃は素焼き鉢と駄温鉢の見分けがつかない人間が多いです。

ボクはメルカリで素焼き鉢を3回買って、3回とも駄温鉢でした。植物を販売している方と、植木鉢を販売している方では、明らかな"差"を感じます。


駄温鉢との違いは排水性です。

多孔質なので、たくさんの小さな穴が、水をじんわり通します。おやつのクッキーとか煎餅とかと同じですね。土を入れて水で湿らせると、徐々に外側まで水が浸透してきます。


普通の植木鉢は露出した土の表面、および排水穴から水が抜けていきます。

でも多孔質の素焼き鉢は「側面」からも水が抜けていくというわけです。


ーー駄温鉢ーー

ゴミ。重い。扱いにくい。


ーープラスチック鉢ーー

軽くて扱いやすくて安価。

スリット鉢ともなると排水性も兼ね備える。自分はあんまり使ったことない。

四角いので、スペースにぎっちり詰められて嬉しい。


ーー陶器鉢ーー

おしゃれなプラ鉢。

タマゴみたいな形のやつは排水性がカス。

あと蘭鉢ランはちの形状は、排水性が良くてグッド。

ーーーー


鉢はこんな感じ。

じゃあ「土レビュー」いきますか。


ーー市販の多肉向け用土ーー

ゴミ。マジでドン引きするほど品質が最悪。 「公園の砂場で取ってきたのか?」というくらい最悪。

水はけも悪いので、使用は控えるべき。メーカーが余った土を適当に混ぜたもの。

世間の方々がサボテンすらロクに育てられないのは、この土が理由なんだと思います。


ーー赤玉土ーー

神。スタンダード・オブ・スタンダード。迷ったらコレ。

ボール状の土。小粒は買う意味がない。ぶっちゃけ大粒だけ買えば良い。大粒を砕けば中粒も作れる。

肥料をキープする保肥性も十分。砕いた粒の大きさで、表面張力をコントロールすれば、排水性も決められる。


中でも硬質赤玉土「3本線」はなかなかの品質。かなり丈夫。我が家のミラビレを見るに、根張りも結構良い感じ。硬質と語るだけあって、鉢底石と勘違いするほど硬いときある。


とはいえパワータンクができる系の植物は、根が膨らむ過程で土をギュギュッと潰してしまうので、やっぱり植え替えからは逃れられない。


ーー鹿沼土ーー

ボール状の土。赤玉土に並んで語られる。

土を酸性にする。酸性の土壌は根張りが良くなる。

ただしそのメカニズムに注意が必要。水にさらされたとき、鹿沼土は表面が溶ける。その水溶液が酸性を示す。

つまり鹿沼土はドロドロに溶けやすい。使うなら1年ごとの植え替えが必要。


ーー腐葉土ーー

すりつぶした赤玉土や、小粒の赤玉土で代用できる。元から粉々なので微塵抜きの必要がない。

保肥性が極めて良好で、保水性が極めて強い。

有機質なのでキノコバエなどが湧きやすい。殺虫剤のオルトランDXを撒くと消える。

自分は素焼き鉢のとき、素焼き鉢の干からびパワーを制御するため、赤玉土4鹿沼土4腐葉土2で、用土を作っていた。なんだかんだで長く使われる理由は分かる。


ーー無調整ピートモスーー

コケの死骸。土を強酸性にする。

調整されたピートモスは酸性を示さない。それ誰が買うんだよ。腐葉土で良くない?

キノコバエが湧いたり、保肥性と保水性が強かったり、まぁ腐葉土の酸性版って感じ。鹿沼土のシェアを奪えるか!?


ーーひゅうが土ーー

別名ボラ土。

土と自称する石。というか砂利。庭とかに撒かれてそう。


石なので保水性が皆無。

混ぜることで土の量を減らし、保水力を落とすことができる。

地味に結構な有能石。

水を加減する必要のある多肉植物を育てるなら、ぜひ買っておこう。


運ぶとき、石同士で強く擦れるせいか、袋を開けたときなんか粉っぽい。砂みたいな感じ。

洗ってから使うのを勧める。洗うと汚れみたいなのが出てくる。どっかで掘られてきたんだな〜って実感する。


発泡スチロールを砕いたものとかで代用は効きそう。水を吸わなければ良いのだから。


ーー鉢底石ーー

クソデカひゅうが土。根張りを悪くする効果がある。

鉢底に石を敷いても別に、排水性は変わらない。ただひゅうが土同様、用土に石を混ぜることになるので、吸湿量を減らし、結果として乾きやすくなる。でも微差。マジで微差。誤差レベル。


土が買えない貧乏人なら使ってもいいんじゃない?

拾ってきたコンクリ砕いて、鉢の底に敷いてみるとか。

根張り悪くしてまで使う意味はありませんね……


ーー水苔ミズゴケーー

番外的な立場。マジで例外。

結構な保水性を有する。値段は結構に安価。

ビカクシダとか、アリ植物。ウツボカズラにカトレヤ。その他いろいろ。

ヘゴ付けコルク付けする植物は、決まってミズゴケを使わないといけない。

ーーーー


個人的な話をすると赤玉土とひゅうが土。

そして水苔さえあれば、なんでも育てられるんじゃないかって思ってます。


最後に「団粒構造の用土」について話しましょっか。


基本的に赤玉土、鹿沼土、ひゅうが土といったボール状の土。あと肥料だと、大粒のマグァンプK。

ボール状の土を用いて用土を作ると、用土の中にひし形の隙間ができるんですよ。


箱の中にボールをごろごろ、入れてみましょう。

絶対にひし形の隙間が生まれるのはわかりますね?

四角いブロックなら隙間なく埋まるでしょう。でも丸いボールならひし形の隙間がどうしても生まれます。


コレが「団粒構造」です。

この用土を作るときに限り、微塵を抜く必要があります。微塵が隙間を埋めてしまっては台無しですからね。


団粒構造を作りたいなら土のサイズは、中粒大粒が好ましいです。小粒だと隙間が小さくほとんど機能しません。

このひし形の隙間は、水の通り道となります。排水性を良くなるんですね。

加えて根が伸びるスペースにもなってくれます。隙間にニョロニョロと根が伸びていくわけです。そして根毛で土を掴むと。いいですね〜。


陶器とかプラスチックの鉢なら、絶対コレですよね。隙間を作らないと絶対に根腐れする。

あと肥料にマグァンプK大粒タイプを勧めている理由なんですけど、この団粒構造に一役買ってくれるんです。大粒のボールなわけですから。


とはいえ団粒構造も完璧ではありません。

隙間が多いということは、土をつかめないまま枯死する根っこがあるということ。


発根管理には正直、不向きな土だと思っています。

実際ボクは団粒構造の用土で、チョロ根を幾度も枯らしました。

チョロ根って土をつかめない弱々しい存在なので、腐葉土とか砕いた赤玉土とかが良いんですよね。チョロ根を優しく、ピッタリフィットに包んであげる用土……


自分は以前にケラリア・ピグマエアの発根管理の術を書いています。

その辺でこの腐葉土パワーについて述べています。その辺りを見て貰えば分かるかと。


あと肥料について。

以前に書いたマグァンプとハイポネックス、どっちが良いのかって記事で確認してください。んじゃーね!


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