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発根管理の基本。およびケラリア・ピグマエア発根管理について。

挿絵(By みてみん)

(※画像右と左が発根管理したもの。ただし左は根腐れしたため胴切りしており、現在再度の発根管理中。)



 鮮度、気温、風通し。

 この3点です。


 終わり。


 ……と、早々に終わらせるわけにもいかないので、未熟ながらピグマエア発根管理のコツ的なものを書き綴っていきます。とはいえ自分は2回しかやってないので、信憑性に欠ける点にはご留意ください。


 1回目は1週間で発根。2回目は10日で発根しました。


「1回目」

 6/3到着&オキシベロン漬け

 6/4植え込み

 6/10発根


「2回目」

 7/23到着&オキシベロン漬け

 7/24植え込み

 8/4 発根確認


 ってな感じです。自慢しました。クーラーガン周りしたので電気代も消し飛びました。

 冬型は発根管理が簡単な印象があります。鮮度、気温管理や通風さえしっかりすれば自然と発根します。


 まず1。鮮度です。

 当然ですね。具体的には「葉っぱが芽吹いてる株」を購入してください。

 経験上、葉っぱが芽吹いていない株が発根した事はありません。鮮度も悪いことが多いです。ハズレです。


 輸入したてで幾つか葉っぱが芽吹いているピグマエア。それを選びましょう。


 2。気温です。

 ケラリア・ピグマエアは冬型塊根植物です。要は涼しい環境で育ちます。植物の活動が活発になる=発根も促進されるので、妥協しないでいきましょう。

 冬明けから春。あるいはクーラーガンガンの室内なんかが最高です。


 3.通風

 非常に重要……というかピグマエアの発根管理を失敗させる人は、大抵カビにやられている印象があります。風でカビが繁殖する余地を消しましょう。

 ですが発根の促進方法、その基本はまず濡らす、乾かすを何度も繰り返すことです。故にカビにやられる方が現れるんですね。


 そんなあなたに素焼き鉢。テラコッタとも言いますね。駄温鉢と混同している方が多いので注意!焼成温度や通気性に違いがあります。詳しくは「素焼き鉢、駄温鉢、違い」とかで調べて!


 ご存知ですか? あの茶色い無骨な素焼き鉢です。サボテンとか植えられてるアレです。

 アレが発根管理において「神アイテム」という事を知らない方は多いです。


 なぜなら素焼き鉢は粘土を焼いてできた「クッキー」のようなものです。

 つまり「鉢自体が湿気る」のです。水に濡れたクッキーのように。


 プラスチック鉢は水を通さないので、露出した上部分からしか水が蒸発しませんよね。

 でも素焼き鉢は鉢自体がジンワリ水を通すので、上下左右から水が蒸発します。

 つまりメチャクチャ乾くのです!


 さらに良い点が「腐葉土を使える」という点です。腐葉土はフワフワなので根の活着に良いのです。

 生えたての根っこが「活着せず、枯死する」という例は「団粒構造の用土」においてはよくあることです。根が浮いてしまって、そのまま枯死するのです。


 失礼、団粒構造の用土の説明をしましょうか。

 赤玉土、鹿沼土、ひゅうが土などの、ボール状の土で構成された用土のことです。

 たくさんのボールを箱にゴロゴロ入れると、ひし形の隙間がたくさん出来ますよね。そこが水の通り道になり、根の通り道になり、またプラ鉢や陶器鉢といった水を通さない鉢でも、乾きやすくなります。


 ですが前述した通り、発根管理においては微妙な用土だと思っています、

 隙間があるので、根が浮いてしまうのです。実際、自分はパキポディウム・グラキリスの根がそれで枯死しました。


 素焼き鉢の用土の場合、割合は赤玉土4、鹿沼土4、腐葉土2です。

 赤玉土は最強の土です。文字通り丸い赤い土。万能用土といっても過言ではありません。いや本気で最強です。

 鹿沼土は土を酸性にする効果があります。黄色い丸い土。pHでは酸性を示します。中学で習いましたね、リトマス試験紙のアレです。

 正確には水やりで鹿沼土の表面が溶けて、その溶液が酸性を示すとかなんとか。


 基本、植物の育つ土は酸性を好みます。というかアルカリ性の用土を好む植物を自分は知りません。

 詳しくは検索してみると良いでしょう。酸性の用土とアルカリ性では根の張りが全然違います。


 最後に腐葉土。

 言うまでもなく有名なふわっふわの土です。カブトムシを育てましたね、腐葉土で。


 特徴としては吸水性が高く、乾きにくい特徴があります。フワフワなので。

 そして細かい土なので、団粒構造のひし形の隙間を埋めてくれます。これにより発根したての根が隙間で浮いて、枯れることがなくなるのです。


 ちなみに素焼き鉢で腐葉土を使わなかった場合、ユーフォルビア(根がよわよわサボテン)の根っこが枯死しました。ユーフォルビア・モラティーの思い出です。再度発根して、今も元気です。


 これらをブレンドして素焼き鉢へ投入!!

 ついでに大粒のマグァンプK(緩効性肥料)。

 およびオルトランDX(土に撒く防虫剤)。

 この二つを混ぜて一緒に投入。ちなみにマグァンプもオルトランも種類あるけど、上記のやつがおすすめです。


 特に腐葉土はキノコバエが湧きやすいですからね。

 オルトランDXで奴らは消えます。ちなみに無害なトビムシなんかも死にます、かわいそう。


 メカニズムを話しましょう。

 オルトランは水に溶ける毒です。水やりで溶けて、植物に吸収されていきます。2gの容量を守れば無害なので安心しましょう、というかパキポディウム・ラメリーに30gくらい使っても平気だったよ。


 こんな感じで植物が毒を蓄えます。イモムシが葉を齧ります。毒で死にます。他にも色々死にます。

 ああ便利。キノコバエが湧かなくなるのは、土にオルトランの毒が染み渡るからでしょう、多分。


 閑話休題。素焼き鉢の話に戻りましょう。

 今回は小型塊根のピグマエアなので心配ございません。

 しかし、大きい素焼き鉢で発根管理をする際は気をつける点があります。


 大きい素焼き鉢となると、鉢底石やひゅうが土(砂利そのものみたいな土)をザラっと混ぜて、水を吸う土の量を減らしてください。

 土が多いと乾きが悪くなり、素焼き鉢とはいえ乾きが間に合わず、腐る危険性があるからです。


 さらに閑話休題、ピグマエアの話へ。

 まずピグマエアの根っこは切らないようにしましょう。カビや土中菌にやられるだけです。


 次にオキシベロン(発根促進剤)に1日漬け込みます。2日でも良いかも?

 希釈率は40倍です。まぁ適当でもいいです。漬け込んだ後はお好みでルートン(発根促進剤)を根本に塗りたくって、素焼き鉢に植えるだけ。水やりして、室内なら扇風機ガン回ししてげましょう。


 あと日光や、植物育成ライトにも当ててあげましょう。

 なんか発根には「オーキシン」というホルモンが関係しているらしいです。

 コイツは日光を避けるようで、自然と土中の根本に集まります。

 そんでオーキシン濃度が高くなった根本から発根……というわけです。


 水やり頻度は週1くらいが良いでしょう。なかなか発根しなくれも大丈夫。ピグマエアの保水力は尋常ではありません。月1の水やりとかでも普通に成長します。めっちゃ葉っぱ萌えてるのに、水切れとは無縁すぎて「コイツ水使って光合成してる生き物のはずだよな……?」って思う時あります。


 それだけの保水力があるということは発根管理に1年、2年かけても大丈夫ということです。水切れして枯れて終わりってパターンとは無縁だからですね。

 逆に水に浸しすぎて、カビらせるパターンを危惧すべきでしょう。


 話が長くなってしまいましたが、結論。

 鮮度、気温、風通し!!

 ピグマエアは簡単だからみんなも挑戦してくれよな!

 葉っぱが出てないやつは買うなよ!

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