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コピアポアについての話。

 


 コピアポア。と、一概にといっても種類が豊富です。


 ここでは一番有名で貴重なシネレア・コルムナアルバ……すなわち孤竜丸についての話です。なお黒王丸の話も含みます。

 孤竜丸と黒王丸は別種のように語られがちですが、コピアポア・シネレアが「黒王丸」。コピアポア・シネレア・コルムナアルバが「孤竜丸」。つまり近縁どころか実質同じです。違いわかんねー。


 孤竜丸はチリが原産です。

 書籍「チリ・ボリビア紀行 コピアポアとエキノプシス・アタカメンシスを見る」ではパン・デ・アズカル国立公園に自生しているのが見られました。


 成長点を主に北へと向けています。

 南半球ですから太陽は北を通って行きます。つまり太陽の方向へ頭を向けているわけです。


 原産地の大きな孤竜丸は、主に地を這うように成長します。

 書籍では、球体が非常に重く、地表に出てきた根っこは貧弱であった。つまり自重を支えることができず、倒れるのではないか。そして成長点は北を向くから、北の方向へと倒れるのではないか、とのことです。そのためたくさんの巨大な孤竜丸が一斉に北へと傾く異様な光景が出来上がる、というわけです。事実、書籍では掘り出されたかのように根っこが出ている写真がありました。


 ここで他の論を展開させていただきます。

 何故コピアポアは北を向くか。それは日照から身を守るためではないか、ということです。

 先に述べた通り、南半球では太陽は北を通ります。成長点を北に向けるということは、成長点ーーすなわち頭の部分しか日照には与れません。つまり浴びる日照量が減るのです。


 コピアポアは降雨量の少ない砂漠に生息する生き物です。つまり水は貴重です。日照は非常に迷惑な物で、事実、真っ白なワックスキューティクルで頭部を保護しています。

 つまり直射日光をワックスで受け止めているのではないか、という推測です。横からの弱い日照のみで光合成をするのではないか、という論です。


 おそらく前述の論、後述の論、ともに正解なのでしょう。

 コピアポアの生存戦略!なんてステキなのでしょうか!!


 また本書籍では海岸沿いの波打ち際に、たくさんの黒王丸が生えていたと記載されていました。どうやらコピアポアは強い対塩性があるようです。面白いですね。


 最後に我が家の孤竜丸を紹介して終わろうと思います。

 いわくタイ?アメリカ?覚えてないんですけど、海外のどっかで育てられた実生株とのことですが、現地球なんじゃないのって思ってます。購入前の画像ではそうでもなかったのですが、いざ届くとまじで現地球みたいで驚きました。結構安かったです。ラッキー!


 乾きやすい素焼き鉢に、大粒の土を入れて、できる限り水を吸わせないよう育てています。成長したら真っ白な頭部を押し除けて、緑の部分が出てきてしまいますからね。根っこも定期的にカットしています。現地球っぽさを維持するための努力です。


 普段は真っ白なのですが、濡らすと緑が現れて不思議です。ほんとにワックスなんですね。面白い。

 普段

挿絵(By みてみん)

 濡れた状態

挿絵(By みてみん)


 出典「チリ・ボリビア紀行 コピアポアとエキノプシス・アタカメンシスを見る」

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