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光の誘惑  作者: 鼻歌大好き身長、小さいな
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アリスとシャーロットは嫌悪

  アリス様とシャーロット様は、昔から敬遠の仲だ。そして、社交界・ラックス魔法学院でもその事は有名だ。お互いオリビアも一緒に初めて会った時に(何だコイツは?)と思った。それほど、お互いが嫌いなタイプだった。それぞれの周りにいる貴族の子どもたちは普通に仲良くなったが、アリス様とシャーロット様は仲良くなれない。社交の場ですれ違ってもアリス様は目など合わさず通り過ぎ、立場上、下のシャーロット様はアリス様を見つけると目が合わないようにすぐ頭を下げて通り過ぎるまでそうしている。目が合ってしまえば睨み合って動かなくなるので誰かが来るまでそうしてしまう。大抵、イラついたアリス様がシャーロット様を突き飛ばすのだが。最初の頃は、シャーロット様を思いっきり殴ってしまいクレア公爵が尻拭いをしてくれた。ただし、その時のこともアリス様はシャーロット様に誤っていない。

  アリス様とシャーロット様が敬遠の仲なのは、最初から(コイツ嫌いだわ!)と思っただけでなくお互い貴族令嬢。しかも高貴な貴族令嬢なので比べられる事が多く。それも2人をイラつかせてもっとお互いの事を嫌いになってしまっている。例えば、ラックス魔法学院での成績。これは、シャーロット様の完敗だった。魔法も勉学もアリス様に全く敵わない。しかし、貴族の令嬢としてはシャーロット様の勝ちだった。仕草は完璧で気品に溢れているので多くの貴族の子から羨望の眼差しを集め、ラックス魔法学院でも後輩の憧れだ。お互いにそんな相手が面白くない。


  この年の夏休み。多くの貴族の子どもが集まっているパーティーでの事だった。まだ未婚の貴族の子どもが年下たちの手合わせを観戦したくなってしまった。それも公爵の子で年長者から言われたので、貴族の子どもたちはオドオドと剣から魔法を出し合ってやり合うが公爵の子で年長者たちは退屈だった。

  年長者一「クレア公爵令嬢殿。」

怖かったし、やる気も無かったオリビアがあっさり負けた時、アリス様が年長者に名指しされた。アリス様が年長者を見ると

年長者一「モーティマー侯爵令嬢とやったら?笑」

年長二「やだ~笑」

年長者三「やめてあげなよ笑」

年長者四「嫌だったら良いんだよ笑」

年長者たちがアリス様を冷やかし、アラン・ルーカス・オリビアはハラハラし、シャーロット様も嫌そうだったが、アリス様は年長者に頭を下げると前に出てシャーロット様を剣で指した。嫌いなアリス様からの挑戦状にシャーロット様は動く気なかった。しかし、アリス様が手を翳してシャーロット様に氷塊を放ちシャーロット様を壁に追いやり、近くにいた貴族の子どもは慌てて避けた。

年長者二「えっ汗」

年長者一「おっ、おい!汗」

公爵の子どもで年長者がアリス様を止めようとした。だが、年長者たちが高みの見物をしていた場所に氷でバリアを張って下に行けないようにした。

年長者三「うおっ⁉︎汗」

オリビア「アリスちゃん!汗」

アリス「お前の水魔法じゃ無理だよな。」

アラン「アリスちゃん‼︎」

アリス様の言葉に怒ったシャーロット様は、アリス様に剣から渾身の水魔法を放った。しかし、アリス様が剣を一振りするとシャーロット様の水魔法を呆気なく弾かれて床に落ちた。次の瞬間に、パーティー会場が氷で覆われた。

ルーカス「うあっ⁉︎汗」

シャーロット様の頭に氷が一粒、当たり、シャーロット様は圧倒的な力の差を前にしゃがみ込んでしまった。それを見てからアリス様はくだらないパーティーから出て行った。

アラン「チャーリーちゃん汗」

シャーロット様は、アランに抱きしめられたが、目から少し色が無くなってしまった。


  この事件は、アリス様の後を慌てて追いかけたオリビアが父に伝えブライ侯爵のおかげで、つまらない事を指示した年長者たちは辺境に地に働きに行かされた。ただ、この事件のおかげでアリス様とシャーロット様の溝は、さらに深くなってしまった。


  そんな事を知る由もないソフィアは、恒例の図書室に忍び込んでスペンサーを見張りにして本を堪能していた。

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