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光の誘惑  作者: 鼻歌大好き身長、小さいな
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  最初の頃は、(合わない)と(苦手)だと思っていたビクトリアとシャーロット様は、3年生の時の実戦で助け合ってから仲良くなり、今では2人でいることが多くなっていた。美人でなんでも出来るビクトリアと貴族らしく気品が溢れているシャーロット様は2人で歩いていると後輩たちから眩しく見られている。


  そんなこんなで、ソフィアとビクトリアは学院でますます一緒にいる機会は減っていった。その日も授業終わり、ビクトリアの部屋にシャーロット様が遊びに来て長時間、おしゃべりをした後、ビクトリアはドアから出てシャーロット様に手を振っていた。シャーロット様もビクトリアに手を振ってくれた。ビクトリアが(戻ろう)と振り向くとちょうど自室からソフィアが出て来た。

  ソフィア「あっ」

ビクトリア「ソフィー。」

ソフィア「シャーロット様と部屋、同じじゃなくて良いの?」

ビクトリア「仲良くなっても部屋は別がいいかな。」

ソフィア「ふーん。」

空っぽの会話はすぐに終わったがタイミング良くオリビアがソフィアの方に手を置きながら後ろから出て来てくれた。

オリビア「みんな待っているよ~談話室に行こう」

ソフィア「うん!」

ソフィアは、いつも一緒にいるアラン・ルーカス・オリビアとよく談話室に入り浸っては、ゲーム大会を開催している。本日は、ボードゲーム大会らしい。特に、ビクトリアを誘うこともなくソフィアは、オリビアに後ろから押されながら談話室に行ってしまった。イガイガする胸に違和感を感じつつ真顔になったビクトリアは自室に入っていき勉強を始めた。


  シャーロット様とアランは、相思相愛だ。それは、貴族社会でも「ラックス魔法学院」内でも有名な話だ。でも、シャーロット様は、大好きな彼が誰に対しても優しいのにはモヤモヤしていた。アランは、昔からルーカスと仲良く二人きりでいるところはよく目撃したし、それに対しては何も思わなかったが、昔から貴族の子どもたちだけでの舞踏会などの集まりでイケメンのアランが女子に囲まれながらみんなにいい顔をするのには、シャーロットの胸に影を落とした。それでも、良くしてくれるオリビアとは仲良かったし(オリビアの幼なじみのアリスとは睨み合うが。)、年下たちには優しくしたつもりだ。だが、魔法学院に入ってからシャーロットのモヤモヤは生まれどんどん大きくなっている。原因は、ソフィア・リドルだ。そもそも「普通」のくせに成績1位なことが気に食わないというのに、あろう事か大好きなアランは、ソフィアと仲良しで恋人の自分よりも多くの時間を過ごしている気がする。しかもアランは人気で何かあると一番に助けてはくれるが、それ以外は常に誰かが周りにいる。だから少ない一緒にいられる時は、強くその手を握ってしまっている。

  最近、仲良くなったソフィア・リドルと同じ村出身のビクトリアとビクトリアの部屋で長時間、おしゃべりしてビクトリアに見送られながらシャーロットもビクトリアに手を振ってから部屋に向かっていると談話室からアランとルーカスの笑い声が聞こえ、シャーロットは俯き加減に歩いた。


  談話室では、ソフィア・アラン・ルーカス・オリビアのもと1年~6年までがボードゲームをワイワイ騒がしく楽しんでいた。

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