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光の誘惑  作者: 鼻歌大好き身長、小さいな
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夏休み(ソフィアとルーカス…と?)

  またある日のこと。

ソフィアがいつもの様に森を見守ってから森を抜けると目の前に豪華な馬車が止まっていた。ソフィアが驚いていると馬車の中からルーカスが出てきた。

  ソフィア「ルーカスくん⁉︎汗」

ルーカス「ソフィア・リドルさんお誘いです

     僕と街に出かけませんか?」

伯爵子爵としてスマートにルーカスはソフィアに手を差し出した。

ソフィア「でっ!でも、この格好じゃ汗」

ルーカス「僕もラフなTシャツとジーンズだよ~」

ソフィア「えっと汗」

ルーカス「行こう!」

ソフィア「うっ、うん汗」

躊躇いながらも返事をしたソフィアをさすが伯爵子爵のルーカスはソフィアの手を取ってジェントルマンに馬車に乗せると自分は猿のようにヒョイと馬車に乗ってソフィアと向き合う形になった。

ソフィア「馬でも良かったのに汗」

ルーカス「えっ⁉︎汗それはソフィアちゃんを抱き…なんでもない!汗ダッダメだよー汗」

ソフィア「えっ、何で?私は、スペンサーを呼んで普通に馬のように歩いてもらうだけで良いんだよ?」

ルーカス「へっ…あー‼︎照」

自分の発言を恥じたルーカスは叫んでから俯いて静かにシュンと小さくなっていたが耳は真っ赤だった。でも、ルーカスの叫び声に驚いたソフィアだったがすぐに景色に目を奪われルーカスのことはまったく目に入っていないようだった。

  自分の言葉に真っ赤になって小さくなっていたルーカスだったが街が近くなると顔をパンパンと叩いて楽しそうに景色を眺めるソフィアを微笑んで見る事ができた。街の側に馬車が止まるとルーカスはまたジャンプをして馬車から降りてソフィアの手を握って優しく馬車から降ろした。ソフィアは笑顔で「ありがとう」と言ってくれたのでルーカスはそれだけで宙に浮きそうだった。街に入ると屋台が立ち並んでいた。ソフィアは、滅多に街に行けないので目を輝かしていた。伯爵子爵なのに公爵子爵のアランとよく遊んでいたおかげでこの小さな街は庭のようで自分の好きなものを買ったり、街の店をいろいろとルーカスはソフィアに教えた。

  ソフィア「なんかルーカスくんは普通にこの街にいそうだよね笑」

ルーカス「ハハハ笑

     俺も堅苦しい「貴族」なんかよりみんなみたいに自由に生きたいよー」

ソフィア「やっぱり「貴族」は大変だよねぇ」

ルーカス「それに!「貴族」じゃなかったらソフィアちゃんともっと側で遊べるのに~」

ソフィア「もっと木登り教えてあげるよ笑」

ルーカス「うん!笑

     あっ、ソフィアちゃんこれ食べる?」

ソフィア「あっ、美味しそ~」

ルーカス「よしっ!」

ケバブをパンに挟んだ食べ物を見つけたルーカスは食べたくなり、ソフィアにも聞いてみるとソフィアも美味しそうに思ったので、ルーカスが2人分を買ってくれている。

オリビア「あれ~♪」

ソフィア「あ~♪」

すると、こちらは視察で街に来ていたオリビアがソフィアに気づいたので魔法学院の同部屋の2人は久しぶりに会えた喜びを手を取り合って喜び合った。

ルーカス「オリビア…」

オリビア「あら、ごめんあそばせ笑」

ルーカスがケバブを挟んだパンを両手に持ってソフィアのもとに戻って来るとオリビアはソフィアの頭を撫でてから手を振って父であるブライ侯爵のもとに行った。

ルーカス「もう。

     ソフィアちゃんはい!」

ソフィア「ありがとう

     ちゃんと返すから!」

ルーカス「いやイイよ~」

ソフィア「でも汗」

ルーカス「美味しい!」

ソフィアは、引き下がろうとしなかったがルーカスがパンを食べて叫んで遮られてしまった。仕方なく好意を踏み躙らないようにソフィアもパンを食べると肉がとても美味しかった。

ソフィア「美味しい」

ルーカス「ねっ!」

その後も屋台で食べ歩きをし、広場で行われていた大道芸を見て、街のお店を見たりしてソフィアはルーカスに案内されて楽しんだ。

  ルーカス「練習して今度ジャグリング見せるね!」

ソフィア「お~笑」

  気づくと陽が少し傾き始めていた。

ルーカス「最後に見せたい景色があるんだ~」

ソフィア「おっ」

ルーカス「一緒に行こう」

ソフィア「うん」

ソフィアは、ルーカスと並んで歩きながらルーカスが行きたい場所へと向かった。少し坂道になっていた道だが野生児の2人には関係なかった。

ソフィア「ワ~」

ルーカスが見せたかったのは夕陽が大きく見え下に見える街をオレンジに染める素敵な景色が見える場所だった。ソフィアと出会ってからずっとルーカスはこの景色をソフィアに見せる機会を伺っていたのだった。

ルーカス「どう?」

ソフィア「綺麗だよ!」

ルーカス「ありがとう」

ルーカスは、見慣れた景色ではなく夕陽に染まる綺麗なソフィアの顔をそっと見て、あまりの美しさに感嘆な声が出そうだった。夕陽が沈み素敵な景色を見せてくれたルーカスにお礼を言ったソフィアの顔は大人な美人に見えた。


  それも束の間で、あたりは暗くなってしまい2人は慌てて「どうしよう!汗」と言い合った。

  オリビア「ソフィアちゃんの家にお邪魔しても良いかしら?」

ルーカス「オリビア⁉︎汗」

ソフィア「イイよ~」

ルーカス「えっ…」

オリビア「ふふふ、じゃあ一緒に行きましょう」

ルーカス「…ん?」

最後の最後でルーカスはソフィアを独り占めできなかった。ルーカスの馬車なのに父から許可をもらったオリビアも一緒に乗られて馬車の中ではソフィアとオリビアがキャッキャッと盛り上がっていた。そのままソフィアはオリビアとオルシュウレアンで馬車から降りて自分の家でビクトリアも呼んでオリビアと過ごしたのだが、1人でボーフォート伯爵領に戻る前にソフィアが可愛い弾ける笑顔で「今日はありがとう!とても楽しかったよ♪」と言ってくれたのでそれだけで満足だった。


  それから数日後。ルーカス宛にお礼とばかりに木登りの本と押し花がソフィアから届いたので、ルーカスは自分の部屋に押し花を飾り、本を読んで木登りの練習をした。2学期になったらソフィアと木登り勝負する事にしたがソフィアが喜ぶのを見たくてジャグリングの練習をパーティー中でもしたのでアリス様から冷たい目を向けられてしまった。

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