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光の誘惑  作者: 鼻歌大好き身長、小さいな
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自然の魔法

  ソフィアは、春休みを地元のオルシュウレアンでのびのびと過ごしている。川でビクトリアと一緒に釣りをしたり、川に飛び込んではビクトリアに怒られながら泳いだり、丘まで走って丘の上で寝そべって日向ぼっこしたり、森を探検して動物たちと遊んだり、チューリップの花畑をビクトリアと見に行ったりして充実した春休みを過ごしている。


  我は、ラマオウヨの神、「ラックス・アクア・マゴッド(Lux・Aqua・MaGod)」こと「マゴッド(MaGod)様」じゃ!相変わらずお転婆で教会の屋根の上で本を読んだり寝そべったり、木刀でビクトリアを奇襲してビクトリアを巻き込んで剣の特訓をしているソフィアも今年で十五歳。少し顔立ちが大人になり、後輩にも慕われる良い先輩でもある。決して信心深く育った訳ではないが幼い頃より家族とともに教会に通い教会の屋根の上で本を読んだり寝そべったりして教会は身近な存在になったようじゃ。学院の教会でも時たま昼休みに教会の中の椅子で本を読んでおる。あと、たーまに夜、部屋から抜け出して教会の屋根に登って寝そべりながら星を眺めている。我はソフィアのことを生まれた時から気になってずっと見守っている。彼女は、我に願わなかったのに「火魔法」と「水魔法」を手に入れてしまった。我は、ラマオウヨの最高神なのだが、どうやら他の神たちもソフィアのことが気になっているようじゃな。

  おや、リドル家の前で木刀を振っていたソフィアが森の方へ向かう。今日、久しぶりに我がソフィアを近くで見に来たのは少し予感がしたからじゃ。

  ソフィア「元気~?」

森に入ったソフィアは、森の様子を念入りに見たり、動物たちに挨拶している。森の中をどんどん進むソフィアの周りには動物たちが増えてソフィアと一緒に歩いている。そんなソフィアは雷で倒木した木の前で止まったが、切り株の近くにある物を見つけると目を輝かせて切り株の近くに駆けた。

ソフィア「良かった~」

ソフィアの目の前には切り株の側から新芽が土から芽吹いていた。ここ数日、春の嵐がオルシュウレアンに来て一昨日ついに雷を伴った大雨が降り、ソフィアが昔、木登りをして遊んだ老木に落雷し、巨木が倒れてしまったのでソフィアは心配していたのだが自然は強くちゃんと新しい命が芽吹いたようだ。

ソフィアが新芽の前で土に触れた時だった春の強風が吹いて側にあった倒木を土に返し、新芽が若い木へと成長したのでソフィアは驚いて後ろに仰け反ってしまった。

  マゴッド(MaGod)「なるほどの~」

  我は、今日の予感の正体が分かった。まぁ、もともとソフィアにはその素質があったのだが、「火魔法」と「水魔法」を無事に手に入れたソフィアに土と風の精霊がソフィアに祝福を授け、ソフィアは「土魔法」と「風魔法」も手にしたのじゃ!そんなソフィアを見に我に気づいていないらしいアルテミスを始めたとして緑魔法を授ける神までもソフィアに興味津々のようじゃ。さて、ソフィアはいつ「光魔法」を所望するのかの~我は、また天の世界からソフィアを見守ることにしよう。


  驚いて固まってしまったソフィアの後ろからビクトリアが現れた。

  ビクトリア「どうしたの?」

ソフィア「トリちゃん。…何でもないよ。」

ビクトリアに言うか迷ったソフィアは言わない選択をしてどうにか立ち上がったが再び動き出した身体はとても重かった。

ビクトリア「…そう。

      イチゴ取れすぎたんだ」

ソフィア「ん?」

ビクトリア「イチゴパーティーしよう」

ソフィア「うん!」

微妙な空気が少し流れたがソフィアよりも大人の対応が上手くできるビクトリアがソフィアに素敵な提案をしてくれたおかげですぐに笑顔になったソフィアだった。ソフィアは、動物たちに手を振ってビクトリアと一緒に森を出た。その後は、スミス家でソフィアとビクトリアは、イチゴのスイーツなどをたらふく食べたのだった。

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